つばめ投資顧問の「顧問」に就任

『マネーの公理』(マックス・ギュンター)は繰り返し読む価値あり

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10年以上ぶりに一字一句kindleで再読しました。

本書は1985年に初版が出た『The Zurich Axioms』という本の翻訳本(2005年12月)。本書「はじめに」は、ずばり「本書は、賭けて勝つための本である。」と刺激的な文句が登場します。

『ラリー・ウイリアムズの相場で儲ける方法』などの著作も持つ有名な投資家ラリー・ウイリアムズが「This is the best book I’ve ever read on the art of being a speculator.」(投機家であることというアートについて、私がこれまでに読んだ中で最高の本である)と絶賛し、「いまでも年に一回は読み返す」というが本書です。

本書の中で印象的な部分は以下のとおり。
・心配は病気ではなく健康の証である。もし心配なことがないなら、十分なリスクをとっていないということだ。
・「すべての投資は投機である。唯一の違いは、ある人はそれを認め、ある人はそれを認めないことだ」
いつも意味のある勝負に出ること
・投機するなら、傷つくことを厭わない気持ちでスタートしなければならない。少しでもいいから、心配になるような金額を賭けるのだ。
分散投資の誘惑に負けないこと
・投機において、お金を入れるべきは、あなたにとって純粋に魅力のある対象であり、それだけにお金を投じるべきである。ポートフォリオを分散させるためという理由だけで、何かを買ってはいけない。
・ほとんどのアドバイザーは、商品を売るために、ある種の秩序ある幻想を用意している、幻想自体が商品なのだ。
・より魅力的なものが見えたら、ただちに投資を中断しなければならない。
直観は説明できるものであれば信頼できる
・直観を感じたら、最初にすべきことは、その直観を生み出すほど巨大なデータの図書館が、あなたの心の中に存在しているかどうか、自問することである。
大多数の意見は無視しろ。それはおそらく間違っている
・投機の流行を追うな。往々にして、何かを買う最高のときは、誰もそれを望まないときである。
・あなたにとって最強の圧力であり、もっとも頻繁に感じられる圧力は、大多数とともに賭けさせようとする圧力である。群衆とともに行動する投機は、本質的に値段が高いときに買い、値段が安いときに売る傾向を持つので、非常に高いものについてしまうと、公理は警告している。これらの圧力に対する最善の策は、その存在と油断のならない力を、鋭敏に認識することである。
・長期計画は、将来を管理できるという危険な確信を引き起こす。決して重きを置かないことが重要だ。
・長期投資を避けよ。
・長期投資は大いなるギャンブラーである。
・根を下ろしてはいけない。すべての投資は、少なくとも三カ月ごとに再評価して、投資を継続することが正当化できるかどうかを確認しなければならない。次のように自問し続けるのだ。「その投資を、いま初めて行うとしても、同じようにお金を投じるだろうか?当初に設定した手仕舞いポイントに向かって、順調に価値を増しているだろうか?」

いかがでしょうか。

分散投資のための「分散投資」や、何も考えない「長期投資」を否定する一方で、直観について前向きな評価をするなど、一般の投資本にはない記述が多く出てきます。

本書を2005年に最初に読んで以降、私も「いつも意味のある勝負に出ること」の部分は意識しています。

ラリー・ウイリアムズではないですが、たまに読み返す価値はある本だと思います。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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