セミリタイア5年目の2023年を総括

【米国株】投資先のご紹介(ヘルスケアセクター)

この記事は約5分で読めます。

現在、70銘柄に投資している米国株ポートフォリオについて、順番にご紹介しています。

今回は第4回【米国株】投資先のご紹介(資本財セクター)に続く第5回です。

本日はヘルスケアセクターの銘柄をご紹介します。

ディフェンシブかつ時には攻撃的にもなるヘルスケア

・ヘルスケアセクターは基本的に景気の変動を殆ど受けません。だって、景気が悪いからといって、病気や怪我の治療はやめることができませんからね。
・一方で、一つの薬を開発するのには、莫大な資金と長い時間を要する(しかも結果が保証されているわけではない)ことから、個別企業においては新薬の開発の成否が大きく業績を左右する業界となっています。
・足元でも、新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の開発を巡って、世界のヘルスケア企業が凌ぎを削っていますが、こうした世界中から求められる製品の開発に成功すれば、一躍、業績が伸びる可能性も秘めた産業と言えるでしょう。

8銘柄を組入

ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)

・まず最初は米国株投資の「鉄板銘柄」とも言えるJNJです。ここには、アマゾンなどに次いで、米国株への投資再開して間もない2016年に最初の投資を行いました。ヘルスケアでは、やはりここは外せないですね。

【米国株】鉄板銘柄「ジョンソン&ジョンソン」(JNJ)に投資
最近、にわかに米国株への投資を進めている私ですが、投資候補のリストアップをした際、一番最初にリストにあげたのが、Johnson&Johnsonです。 株価は決して安くないですが、業種分散の観点から新規に組み入れました。

メルク(MRK)

・ヘルスケア業界においてファイザーと製薬会社の時価総額No.2争いをしているのがメルクです。この会社はがん、循環器系疾患、糖尿病・メタボ、感染症などの分野に強み。元々は独メルクの米国事業をアメリカが第一次大戦時に接収し独立した経緯があります。
・この会社については、私が就職活動時、JPモルガン(まだ、チェースとの経営統合前)の方から、同社などと共に「世界で特に称賛もしくは尊敬される企業」として名前を聞かされたことをよく覚えていて、印象が良い(笑)のが選んだ理由の一つです。

インテュイティブ・サージカル(ISRG)

・カリフォルニア州に本社を置く医療機器の製造販売業。ロボット支援の外科手術の分野で市場を引っ張るトップ企業です。米軍の遠隔手術の研究開発技術から誕生した手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」が有名ですね。
・米国FDAで初の認可を受けたのが2000年。以来、超精密なロボットによる手術システムを販売し医療現場にロボット手術という新たな概念を誕生させました。日本企業含む後続企業が類似の製品を開発して追い上げようとしていますが、当面は市場そのものの拡大期でもあり、オーガニックな成長が期待できると考えます。
・なお、主力製品であるda Vinci Siは1台あたり約2.5億円と非常に高額。加えて手術1回ごとに消耗品が必要になるため、その売上も見込める「カミソリ刃」型のビジネスモデルです。

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)

・米国の医療保険最大手。米国には日本の医療システムの中にはないPBM(Pharmaceutical Benefit Managemet:薬剤給付管理)という仕組みが存在し、当該分野でも3本の指に入る大手です。
・米国に限らずヘルスケア業界は各国における政策の影響を大きく受けますが、最大手としてのスケール・メリットを活かした競争力は揺るがないでしょう。当社の売上は90%以上が米国内ですが、人口増加、高齢化の恩恵を受ける銘柄と言えます。時価総額はヘルスケアセクターでNo.2

アッヴィ(ABBV)

・バイオ製薬大手。2013年アボット・ラボラトリーズからバイオ新薬部門を分離。主力は「ヒュミラ」という抗リウマチ治療薬で同社の売上の約6割を占め、単一の薬としては世界で最も売上が大きいことで知られています。これは自己免疫疾患に類する病気に用いられるバイオ医薬品であり、関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患など対し、世界中で使われています。
・この「ヒュミラ」1本足は懸念材料でもあるのですが、高い収益性と投資指標が割安(低PER・高配当)であることから、米国株投資家の間で人気銘柄となっています。なお、売上高の規模は世界で8番目(シャイアーの買収で規模が大きくなった武田が9位)のようです。
(参考)【2020年版】製薬会社世界ランキング(AnswersNews)

アボット・ラボラトリーズ(ABT)

・ヘルスケア総合大手。上述の通りバイオ新薬部門をアッヴィとして分離。当社の事業は医療機器、診断薬・機器、栄養剤製品、特許切れ・後発医薬品(エスタブリッシュ医薬品)の4分野に多角経営。
・150ヶ国以上で事業を展開し、売上構成比は先進国約6割、新興国約4割と比較的新興国に注力している。
(参考)アボット・ラボラトリーズ(ABT)-多角的ヘルスケア配当貴族企業(アメリカ部)

ギリアド・サイエンシズ(GILD)

・世界有数のバイオ医薬品メーカー。HIVエイズ、B型・C型肝炎ウイルスなどの感染症治療・予防薬の開発で成長。抗インフルエンザ薬「タミフル」の特許を保有。
・新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の開発に関して、最有力候補の一角を占めています。
(参考)新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】(AnswersNews)

イーライリリー・アンド・カンパニー(LLY)

・米インディア州に本社を置く製薬大手。初めてインスリンを実用化した企業として有名。製造・流通は米国やプエルトリコ、その他13か国で、販売は約125か国にまたがる。動物用ヘルスケア製品を取り扱っていた同社傘下のエランコ・アニマル・ヘルス(ELAN)を2019年に分離独立。
・主な製品ラインナップとしては、糖尿病患者向けのインスリン「ヒューマログ」、勃起(ED)不全治療薬「シアリス」、抗がん剤の「アリムタ」、2型糖尿病治療薬「トルリシティ 」、骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」などがあり、この5製品で売上高全体の半分を占めます。
・70銘柄の一つだったラッキン・コーヒーを売却した際、銘柄補充しました。
(参考)中国カフェ「ラッキン」の会計不正に被弾 unlucky

以上です。

現在、ヘルスケアは9%弱のウエイトですが、S&P500における割合に比べると5%程度の大きなアンダーウエイトとなっています。特に市場平均を意識しているわけではありませんが、現在のマーケットの状況に鑑み、もう少しウエイトを高めるかもしれません。

なお、以下の順番で残りのセクターの投資先についてもご紹介する予定です。

第6回:金融 →こちら【米国株】投資先のご紹介(金融セクター)
第7回:コミュニケーション→こちら【米国株】投資先のご紹介(コミュニケーションセクター)
第8回:エネルギー→こちら【米国株】投資先のご紹介(エネルギーセクター)
第9回:ETF→こちら【米国株】投資先のご紹介(ETF)

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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