セミリタイア5年目の2023年を総括

再度強調したい「アセット・アロケーションよりも重要なこと」

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しばしば、資産運用においては「アセット・アロケーション」(資産配分)が重要であると言われます。

異なる値動きをする資産に分散投資し、長期保有すること。ただし、アセット・アロケーションが投資のリターンを決めるというもの。

私の推奨投資本の一つである『しぶとい分散投資術―世界金融危機でわかった! [単行本]』(田村正之)によれば、「資産配分がリターンの8〜9割を占め、銘柄やタイミング選びは残りの1〜2割にすぎないことが、運用の世界では定説」とありました。

なるほど、この考え方は他の投資本でもよく見かけるものであり、既に常識のひとつといっても過言ではないでしょう。

実際には、市場を凌駕する銘柄選択を行うことができる投資家やプロも一部存在しますが、その多くは長続きしないため、マーケット全体ではその様な結果になることは理解できます。

この「常識」が流布したからでしょうか、ある程度投資経験を有する個人投資家の中には、この理論に忠実であろうとするあまり、アセット・アロケーション(株式や債券等の配分)に「こだわり過ぎ」の投資家も散見される今日この頃です。

どんな環境でも通用するチョイスはないのだから、細部にこだわらずもっと大らかに構え、他のことに時間をかけた方が有益ではないでしょうか(自戒の念も込めて)。

でも、上記の方々は意識の高い投資家の方々であり、問題は少ないと言えます。

問題なのは

「一切、資産運用に踏み出せていない人たち」です。

たまに「資産運用なんか極端なことを言えば不要、仕事さえしっかりすれば老後も大丈夫。」みたいなことを言う人がいます。

確かに、金融資産額5億円ある様な「真の金持ち」は多少のインフレや円安で購買力が落ちたとしても問題は少ないでしょう。(致命的ではないとの意味)

また、日本に多く存在する金融資産1億円程度の「小金持ち」(会社オーナーや医者に多い)も、職業から得られる収入が将来も安定して見込めるのであれば、大きな心配は不要です。

さらに、大企業に勤めた後に年金生活に入っている団塊の世代なども現役世代に比べ恵まれており、資産運用への依存度は低いというのは理解できます。

でも、実際の世の中は、

中小企業に勤めるサラリーマンが殆どであり、その多くは退職金も大企業の様に多額は出ないのが普通。一般サラリーマンが何の工夫もなく給与だけで、これからの時代に満足な生活を送るのはますます困難になるに違いありません。

やはり、少ない資金を資産運用で少しでも有利に運用したいところです。

でも、その「少しでも有利」のために最初から「アセット・アロケーション」を精緻に詰めることはないと思います。

重要なのは「最初の一歩」を踏み出すこと。一歩足を踏み出さないと二歩目はないのですから。

その一歩は何も最初から大きなものである必要はなく「小さな一歩」で十分。それに適した金融商品はたくさんあリます。

参考になれば幸いです。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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