セミリタイア5年目の2023年を総括

【オススメ記事】優良企業の簡単な見分け方

この記事は約3分で読めます。

今回は好評を博した過去記事の中からピックアップしたものをお届けします。

優良企業」と言っても、

この単語から、連想するイメージは人それぞれだと思います。

ここでは、投資や就職の際に役立つ、ズバリ「儲けている」会社の簡単な見分け方を伝授します。

1 ご用意いただく物

・会社四季報
・もしくは、決算短信(上場企業のIRページで誰でも閲覧可能)

2 例題

・具体的な見分け方に入る前に以下の上場企業2社の財務データ(単位:百万円)をご覧ください。
・ちなみに、数字の並びは会社四季報の「財務」欄と同じです(有利子負債のみ省略)。

(A社:H24/12期)
・総資産  55,502
・株主持分 27,637
・株主持分比率 49.8%
・資本金 18,280
・利益剰余金 5,364

(B社:H25/3期)
・総資産 64,664
・株主持分 35,100
・株主持分比率 51.9%
・資本金 1,946
・利益剰余金 32,727

どちらも会社の規模はほぼ同じです。株主持分(純資産合計から少数株主持分を控除)の金額および同比率もほぼ同水準。一見、両方とも同じくらい優良企業に見えますね。

一方、資本金の金額は、A社が183億円あるのに対し、B社は19億円しかありません。
皆さんなら、どちらの会社の方が収益力のある会社だと思われますか?

3 私の見方

・私なら、一目見ただけで、B社の方に軍配を上げます。

・見分け方は簡単。先ほど確認した「資本金」と「利益剰余金」の金額を比較してください。

・この2社の様に、ほぼ同じ株主持分(自己資本)を持っている会社であっても、上記財務データを見ただけで、「過去」のP/Lの動きには大きな違いがあることが分かります。

・A社の様に資本金が大きい会社は、業歴が古い会社が多いですが、過去にエクイティファイナンスを行ったこと等により資本金は大きくなっていますが、この会社の場合、過去に獲得した収益の額が小さく、利益剰余金は54億円にとどまっています。

・一方、B社は資本金は19億円とA社に比べ小さいものの、利益剰余金は327億円もあります。これは、あくまで「過去」の実績ですが、毎期毎期の決算で収益を内部留保してきた結果です。

・この様に、任意の企業を比較してもいいですし、単一の企業の資本金と利益剰余金の関係が、資本金>利益剰余金なのか、資本金<利益剰余金なのか、そしてその程度をチェックしてみるだけでも、その企業の収益力のイメージが掴めると思います。(もちろん、非上場企業や自分の勤める会社のチェックも可能)

・当然のことながら、本来、収益力を判断するためには、B/Sだけでなく、P/Lや各種比率の確認や、過去複数年に亘る趨勢分析等を行う必要があります。上記は簡単にその会社が「儲けてきた会社」なのか、否かを把握する方法としては、便利だと思いますので、皆さんもチェックしてみてください。

・ちなみに、A社は不二家(証券コード2211)、B社は亀田製菓(同2220)でした。2013/10/8終値ベースの時価総額は不二家487億円、亀田製菓594億円となっています。
(参考リンク)不二家決算短信 亀田製菓決算短信(リンク切れ)

注)あくまで簡便法です。そこんところ、よろしく。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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