債券はアクティブ運用に優位性があるらしい

お気軽にシェアしてください

スポンサーリンク

「市場のパフォーマンスを上回る投資家がいれば、必ずそれを下回る投資家もいるはず。アクティブ型運用戦略は手数料が高く、その多くは、手数料の安いパッシブ型運用戦略のパフォーマンスを下回るはずだ。」

これが、最近のアクティブ運用からパッシブ運用のファンドへの資金移動に着目したメディアの報道の代表的なものです。ただし、これは主に「株式市場」に関するものです。

では、もう一つの大きなアセットクラスである「債券」についてはどうなっているのか?

債券のアクティブ運用においては、世界的に有名なPIMCOは「債券は違う」と言います。
(参考)債券は違う:アクティブ運用の優位性(PIMCO)

PIMCOによれば、
大半のアクティブ型債券運用のファンドとETFは、手数料控除後で同じ資産クラスのパッシブ型の中央値を、過去1年、5年、7年、10年の期間で上回っている。過去5年でみると、その割合は63%にのぼる。
・反対にアクティブ型の株式ファンドは、半分以上が同じ期間でパッシブ型ファンドのパフォーマンスの中央値を下回っている。過去5年でパッシブ型ファンドを上回ったのは43%しかなく、他の期間では、その割合はさらに低い。
・なお、データの出所はモーニングスター・ダイレクト(2016/12/31現在)

と債券運用の世界では株式とは異なり、アクティブ運用の方が手数料控除後でもパッシブ運用よりも優っているそうです。

債券は違う理由

PIMCOでは、この理由は債券市場のユニークな構造にあるといい、具体的には以下の4点を理由に挙げています。

1 経済合理性を追求しない投資家の存在
グローバル債券市場のおよそ47%が中央銀行や保険会社など経済合理性を追求しない投資家で占められている。
・一般の投資家は超過リターンの獲得を目的とするのに対し、例えば中央銀行は自国通貨を安くしたり、インフレ率や資産価格を引き上げるために債券を購入する場合がある。
・こうした純粋に経済合理性を追求しない投資家の行動は、アクティブ債券運用にとってアルファの源泉となりうる。

2 債券インデックスの中身は頻繁に変わる
・債券インデックスに銘柄の入れ替えがあると、パッシブ運用者が買いや売りに走るため、アクティブ運用者はこのような変化を予測し、アルファの獲得を図る。

3 株式と異なり債券には満期があるため市場での売買が活発
・株式市場での毎年の新規発行は時価総額の1%程度であるのに対し、債券市場での起債は毎年約20%ある。債券は発行額を消化するため、いくぶん割安な価格で売出されるのが通例。
・インデックスに組み入れ後にそれら債券を購入するパッシブ運用会社は、このようなディスカウント価格で購入することは一般的に不可能

4 構造的な戦略傾斜が安定的な付加価値の源泉となる
・アクティブ運用会社は、ハイイールド・クレジットなどの特定の対象や、その他の潜在アルファの源泉に対するエクスポージャーやデュレーションなどのファクターに、戦略を傾けることが可能

私の感想

・債券のアクティブ運用で飯を食っているPIMCOの記事なので、都合の良い様に書かれている部分があると思って元記事を読みました。出所のデータは引用する時期のとり方でどうにでもなると思いますので。
・とはいえ、「債券は違う」の理由の最初の経済合理性を追求しない投資家が多いの部分は確かにアクティブ運用がつけ込む余地がありそうです。これは何も債券に限らず、日銀が株式をたくさん購入する日本の株式市場にも一定程度当てはまることだと思います。また、かなり減ってきましたが、政策株(持ち合い株式)も経済合理性を追求しない存在ですね。実際、日本の株式市場は米国等に比べアクティブ運用の成績が相対的に良いとの記事を最近も見かけました。
・その他の理由は、正直私にはよくわかりません。株式のIPO時も公募価格は(結果的に)ある程度割安で決まることが多いなど似た部分もあるし。

以上、珍しく「債券」に関する話題をとり上げました。私は「株式」が主食で「債券」はたまにつまむ程度なので、そんなに関心ありません。この超低金利の状況では価格変動リスクも高いですし。

I hope you like it.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。