少し久しぶりに投資本をご紹介します。
今回は、投資をかじったことがあれば、名前を知らない人はいない、ウォーレン・バフェットに関する本を取り上げます。
1956から1970年、若きウォーレン・バフェットが投資家たちに宛てて書いた手紙がある。それらはまだ無名だった彼が、その独特な投資哲学を理解してもらうためにパートナーたちに向けて発信し続けたものだ。
これらの「パートナーシップ・レター」とその知恵、そして7個条の「グラウンド・ルール(投資原則)」を、包括的にまとめたのが本書だ。銘柄選定や意思決定プロセスなど、後に高い評価を受けることになる投資哲学が体系的にまとめられている。バフェットはこれまで投資テキストを刊行したことはなく、これらの手紙が彼の「通信教育講座 最初のカリキュラム」と呼べる内容となっている。
「これまでに最高利回りを達成したのは1950年代でした」と回顧するとおり、この期間のバフェットのパフォーマンスは群を抜いており、ダウ平均に圧勝している。その頃に培われた手法は、いつの時代も色あせることはない。一般の個人投資家から機関投資家にまで、役立つヒントが満載だ。
バフェットと言えば、優れた投資成績だけでなく、示唆に富む彼の言動にも常に注目が注がれますが実は本人はまだ一度も本を自分では出していません。
でも、そのかわりに彼が運営するバークシャー・ハサウェイ社が毎年発表する年次報告「会長~バフェット~からの手紙」を題材に多くの本が出版されてきました。
本書は、彼が人からお金を預かって運用を始めた初期のパートナーシップ時代の貴重なレターを中心に構成し初めて包括的にまとめられたものとなっています。(初ものです)
極めて優れた運用成績を残しているバフェットですが、彼の「全盛期」はこれらのレターが書かれた1950年代ということもあり、運用資産の規模の制約がなかった頃の事もよくわかりました。
重要な箇所をピックアップして一部列挙しようかと考えましたが、たくさんあるのでやめておきます(笑)。
余談ですが、息子の名前は師匠のグレアムにちなんで「ハワード・グレアム・バフェット」なのですね。
I hope you like it.