前著に載せた米国株を持ち続けていたら、どうなったか
前著の巻末で紹介した米国株を、1株も売らずに持ち続けていたら、今ごろどうなっていたのでしょうか。
2021年に出版した前著に掲載した保有銘柄は、2020年12月末時点のものです。今回は当時の保有データをもとに、2026年10月16日まで保有していた場合の評価額を試算しました。
株式分割やスピンオフも反映すると、米国株・ETF全体の評価額は、ドル建てで約1.8倍、円建てで約2.8倍になっていました。
配当は含めていません。円建ての伸びが大きいのは、株価の上昇に加えて、この間の円安も影響しているためです。
個別に見ると、エヌビディアのように大きく値上がりした銘柄がある一方、当時の株価を大幅に下回る銘柄もあります。それらを全部まとめた結果が、この数字です。
では、同じ期間に、代表的な株価指数はどれくらい上昇したのでしょうか。
| 指数・ポートフォリオ | 騰落率 | 当初の何倍になったか |
|---|---|---|
| 日経平均(円建て) | +138.0% | 約2.38倍 |
| TOPIX(円建て) | +125.3% | 約2.25倍 |
| S&P500(ドル建て) | +103.9% | 約2.04倍 |
| S&P500(円換算) | +212.6% | 約3.13倍 |
| 当時の私の保有株・ETF(ドル建て) | +80.0% | 約1.80倍 |
| 当時の私の保有株・ETF(円換算) | +176.0% | 約2.76倍 |
指数・株価の数値等は、日本経済新聞社、日本取引所グループ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのデータを配信するFREDなどでAIを活用して確認しました。
私の当時の保有株を持ち続けていれば、円建てで約2.76倍。一方、S&P500の円換算では約3.13倍でした。
エヌビディアのように大きく伸びた銘柄を保有していても、ポートフォリオ全体で指数を上回るとは限りません。目立つ成功銘柄だけを取り出すと見えにくいことが、全体を計算すると分かります。
また、この期間は日本株も大きく上昇しています。日米を比較するときには、米国株側も円換算にそろえ、為替の影響を含めて見る必要があります。
ただし、ここは誤解のないように書いておきます。
今回の数字は、「当時の株を売らずに保有していた場合」の試算です。私が実際に得た運用成績ではありません。
その後、私の投資方針も、お金の使い方も変わりました。
まず、年齢を重ねていくことを考え、投資の管理をシンプルにするため、インデックス運用へのシフトを進めてきました。多くの個別銘柄を保有し、それぞれの企業を追い続ける運用から、少しずつ持ち方を変えています。
また、2024年には新築マンションを全額現金で購入しました。資産の一部を、日々の暮らしの基盤となる住まいに振り向けたことになります。
こうした変化を経て、現在保有している米国個別株は、買い直して再投資したエヌビディアと、新たに上場したスペースXの2銘柄だけです。エヌビディアも、前著の時点からずっと持ち続けていたわけではありません。
過去の保有銘柄を振り返ると、「売らずに持っていたら」という数字が出てきます。しかし、その約6年間には、年齢や生活の変化もあれば、住宅購入という大きなお金の使い道もありました。
今回の試算から分かるのは、長く保有した場合の資産の変化と、個別株を組み合わせて指数を上回ることの難しさです。
そして現在の私は、これからの暮らしに合わせて、中長期的に投資をさらにシンプルにする方向へ進んでいます。
※比較期間は2020年末から2026年10月16日まで。日本株の起点は最終取引日の2020年12月30日、米国株は12月31日です。当時の保有株数として整理したデータに基づく概算で、配当、税金、手数料、スピンオフに伴う端株処分金は含みません。指数も配当を含まない終値ベースです。円換算には各基準日の参考為替レートを使用しており、指数連動商品に投資した場合の実際の収益とは異なります。
I hope you like it.

