X(旧Twitter)上で以前から交流のあったyama氏が本を出版されると知ったのは、少し前に本書の担当編集者さんと直接お会いして話す機会があったからでした。
その後、ご縁があって献本をいただき早速読了。しかし、本書の魅力を伝えるには「読むだけ」では足りないと感じ、先日、著者が主宰する「Kabu Berry」のIRセミナーへ実際に足を運んでみました。

結論から言えば、本書は単なる「読書」で終わらせるのではなく、「読んだ後にリアルな場へ踏み出すことで、真価が理解できる一冊」です。

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yama 星海社 2026年09月16日頃
1. 大手中心だった従来のIRセミナーと、Kabu Berryが果たす新たな役割
かつてIRセミナーといえば、大手証券会社が主催し、誰もが知る大企業が登壇するスタイルが中心でした。企業側にとっても開催コスト(証券会社への支払い等)がかさむ上、個人投資家との独自のネットワークを構築するハードルが高く、どうしても規模の大きい企業に限られがちだった背景があります。
しかし近年、プライム市場のような巨大企業ではなく、スタンダード市場などに上場する比較的小さな時価総額の企業が、熱量の高い個人投資家と出会う場として強く頼りにしているのが、yama氏の主催する「Kabu Berry」です。
大手主導のIRとは一線を画し、中堅・新興企業と個人投資家がフェアかつ密に繋がれる貴重なインフラになっていることを、今回の参加を通じて強く実感しました。
2. 最大の特徴はふんだんに用意された「対話型」の質疑応答
本セミナーに足を運んで最も印象的だったのは、単なる企業の事業説明に留まらず、質疑応答の時間がふんだんに用意された「対話型」IRセミナーである点です。
一方通行の発表を聞くだけでは分からない、投資家からの鋭い問いかけや、それに対する経営陣のリアルな応答。このやり取りの中にこそ、投資判断の鍵となる一次情報が詰まっています。
本書の第4章「紙上再現」(リアルゲイト・5532)は、まさにその熱量を誌面上で体験できる最高のパートでした。まるで実際のセミナー会場に同席しているかのような臨場感があり、「こういう対話ができるなら、自分も一度参加してみたい」と思わせる強い魅力にあふれています。
3. 「非言語情報」と「紙に落とせない事情」——リアル参加で気づいた一次情報の真価
私自身はこれまで、時価総額が特に大きな大企業への投資を軸としてきました。巨大企業は開示情報が充実していることや、経営者個人が業績に与える影響が相対的に小さいこともあり、こうした中小型株中心のIRセミナーにはあまり参加してこなかった経緯があります。
しかしその代わり、私は昔から「株主総会」には極力参加するようにしてきました。それは、書面や画面越しでは捉えきれない「登壇者の非言語情報(表情、口調、佇まいなどの言語以外のサイン)」を自分の目で確かめるためです。
今回参加したセミナーでは、企業登壇の前にイチロクザンニCOOの友井氏による「IR資料の読み方」講座も同時開催されました。その中で友井氏が語られていた「IR資料には、会社の『中』の事情等により、どうしても紙に落とせないことがある」という言葉にはハッとさせられました。
文字情報だけでは見えてこない「紙に書けない背景」があるからこそ、リアルな場で直接話を聞き、非言語情報を感じ取ることの大切さを改めて再確認させられた次第です。
4. まとめ:一次情報に触れ、投資を「10倍楽しく」するために
本人曰く「インベスターよりもイベンター」を目指している著者の、ほとんど類書を見かけない「唯一無二」の書。
本書は、決して手軽な銘柄推奨や「すぐに儲かる」といった安易なノウハウ本ではありません。しかし、「成果を出す投資家が何を求めて一次情報の場に足を運ぶのか」という本質的な姿勢(土台)をしっかりと教えてくれます。
- これまでIRセミナーに参加したことがない方
- 開示資料の数字やニュースだけに頼った投資から一歩抜け出したい方
そうした方に、ぜひ本書を手にとり、そして一度「リアルな対話の場」へ一歩を踏み出してみることを強くおすすめします。読んで損はない一冊です。
なぜ株の上手い人はIRセミナーに集まるのか
I hope you like it.

