長年の「読んで良かった本」から、AIが選んだ「人生で役立つ10冊」

当ブログでは、毎年、その年に読んだ本の中から「読んで良かった本」をまとめています。

振り返ると、年間200冊前後を読んでいた年もあれば、最近のように100冊に届かない年もあります。投資本はもちろん、経済・経営、歴史、ノンフィクション、人生や働き方に関する本など、読んできたジャンルもさまざまです。

過去の記事は、こちらにまとめています。

「本好き」な貴方へ:主な推薦書籍のご紹介

今回は、この蓄積を少し違った角度から眺めてみることにしました。

ChatGPTに、年別の推薦本の中から「人生で役立つ10冊」を選んでもらったのです。

あくまで、私が推薦してきた本を候補にした、AIによる再選考です。私自身が付けた順位ではありませんが、選ばれた顔ぶれを見ると、なかなか興味深いものがありました。

以下、その選定理由を踏まえてご紹介します。

目次

1位『夜と霧』――自分では変えられない状況に、どう向き合うか

ヴィクトール・E・フランクル著/2009年の推薦本

ナチスの強制収容所に囚われた精神科医が、自らの体験を記した一冊です。

人生には、自分の努力や工夫だけでは変えられないことがあります。そのような状況で、人は何を支えに生きるのか。人間の尊厳とは何なのか。本書は、その問いを極限の体験から突きつけてきます。

ここで描かれる苦難を、日常の悩みと簡単に重ねることはできません。それでも、思い通りにならない現実に向き合う時、自分の生き方を考える手がかりになる本だと思います。

「人生で役立つ」という言葉を深く捉えるなら、これを1位に選ぶ理由は理解できます。

夜と霧[新版]

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ヴィクトール・E・フランクル/池田 香代子 みすず書房 2002年11月

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2位『DIE WITH ZERO』――やりたいことには、ふさわしい時期がある

ビル・パーキンス著/2020年の推薦本

投資ブログを書いていると、どうしても「お金をどう増やすか」という話が多くなります。

しかし、増やしたお金をいつ、何に使うのかも、同じくらい大切です。

本書が考えさせてくれるのは、お金と時間、そして健康の関係です。資産が増えるのを待っている間に、体力が落ちたり、一緒に出かけたい人と都合が合わなくなったりするかもしれません。

私自身、2020年の紹介記事で「キラー・ブック」と評した本です。

タイトルの「ゼロ」を文字通りの目標にするかは、それぞれの事情次第でしょう。それでも、「いつかやりたいことを、いつ実行するのか」という問いは、早く持っておく価値があります。

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

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ビル・パーキンス/児島 修 ダイヤモンド社 2020年10月01日頃

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3位『愛するということ』――大切な人との関係を育てる

エーリッヒ・フロム著/2009年の推薦本

題名だけを見ると、恋愛について書かれた本という印象を受けるかもしれません。

本書が扱う「愛」は、もっと広いものです。愛することを、学び、実践していく技術として捉えています。

家族や配偶者など、身近な人との関係は、つい「分かってくれているはず」で済ませがちです。しかし、長い付き合いだからこそ、相手への関心や理解する努力が必要なのでしょう。

仕事や資産形成には時間をかける一方、大切な人との関係を育てることには、どれだけ意識を向けているか。

人生という切り口で選ぶと、この本が上位に入るのは納得できます。

愛するということ

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エーリッヒ・フロム/鈴木 晶 紀伊國屋書店 2020年08月28日頃

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4位『流れる星は生きている』――日常を支えるものの重みを知る

藤原てい著/2009年の推薦本

敗戦後、幼い子どもたちを連れ、満州から日本への引き揚げを目指した著者の記録です。

この本は、当ブログでも強く推薦してきました。

食べ物があること。安全に眠れる場所があること。家族と一緒に暮らせること。普段は意識しなくなっている生活の土台が、どれほど大切なものかを考えさせられます。

そして、厳しい状況の中で表れる人間の姿も、きれいごとでは済みません。

便利な教訓にまとめることが難しい本ですが、それだけに、読む人のものの見方に深く残る一冊だと思います。

流れる星は生きている

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藤原 てい 中央公論新社 2002年07月23日頃

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5位『嫌われる勇気』――他人の評価との距離を考える

岸見一郎・古賀史健著/2014年の推薦本

アドラー心理学を、哲学者と青年の対話形式で解き明かしたベストセラーです。

人生では、他人からどう見られるかが気になる場面が少なくありません。周囲の期待に応えようとするあまり、自分が何をしたいのか見失うこともあるでしょう。

本書に登場する「課題の分離」は、自分が引き受けるべきことと、相手に委ねるべきことを考える視点です。

ただし、「相手の課題だから関係ない」と切り捨てるために使えば、人間関係はかえって難しくなりそうです。

人とのつながりを大切にしながら、自分の人生も自分で選ぶ。そのための考える材料として、読む価値があります。

嫌われる勇気

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岸見 一郎/古賀 史健 ダイヤモンド社 2013年12月13日頃

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6位『苦しかったときの話をしようか』――自分の力を、どこで生かすか

森岡毅著/2019年の推薦本

USJの再建で知られるマーケターの森岡毅氏が、自身の経験も踏まえて、働くことやキャリアについて語った本です。

私は2019年のまとめ記事でも、強く推薦しました。

自分にはどのような特徴があり、それをどこで生かせるのか。懸命に努力する時、その方向を考えることも欠かせません。

就職や転職を考える若い人に役立つのはもちろんですが、仕事を離れた後にも通じる問いだと思います。

これから何に時間を使うのか。どのような活動なら、自分の経験や得意なことが役立つのか。人生後半のテーマ探しにもつながる一冊です。

苦しかったときの話をしようか

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森岡 毅 ダイヤモンド社 2019年04月12日頃

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7位『サイコロジー・オブ・マネー』――お金との付き合い方を整える

モーガン・ハウセル著/2022年の推薦本

お金について知識を得ても、それだけで満足できる人生になるとは限りません。

他人の成功が気になったり、損失への不安から行動が変わったり、資産が増えても安心できなかったり。お金には、人間の感情が深く関わっています。

本書は、そうしたお金との付き合い方を考える本です。

投資の知識が増えた人にも、「自分は何のためにお金を持ちたいのか」「どこまで求めれば満足できるのか」という問いは残ります。

資産形成を始める人にも、すでに一定の資産を築いた人にも、読む意味のある一冊でしょう。

サイコロジー・オブ・マネー

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モーガン・ハウセル/児島 修 ダイヤモンド社 2021年12月09日頃

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8位『定年後』――仕事を離れた後の毎日をつくる

楠木新著/2017年の推薦本

退職後の準備というと、まず生活費や年金など、お金のことを考えます。

もちろん大切ですが、実際に仕事を離れれば、毎日をどう過ごすか、人とどう関わるかも大きなテーマになります。

会社に所属している間は、仕事や肩書を通じて、役割や人との接点が自然に生まれます。それが変わった時、自分はどこに居場所を持つのか。

2017年に読んだ当時も、私の年代に合った本として紹介しました。

定年が近い人だけでなく、早期退職を考えている人にも、経済面と並行して考えておきたい課題を示してくれる本です。

定年後

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楠木新 中央公論新社 2017年04月

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9位『本を読む本』――これからの読書を深くする

M・J・アドラー、C・V・ドーレン著/2009年の推薦本

10冊の中に「読書の仕方」を扱った本が入ったのは、面白い選定だと思いました。

本をたくさん読んでも、内容を理解し、自分なりに考えなければ、読んだ冊数だけが増えていくことになりかねません。

著者は何を主張しているのか。その根拠は何か。自分はどこに納得し、どこに疑問を持つのか。

こうした姿勢を身につけることは、この先に読むさまざまな本から得られるものを増やしてくれます。

読書を長く楽しみたい人にとって、土台になる一冊です。

本を読む本

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モーティマー・J・アドラー/チャールズ・V・ドーレン/外山 滋比古/槇 未知子 講談社 1997年10月

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10位『小倉昌男 祈りと経営』――成功だけでは見えない人生を知る

森健著/2017年の推薦本

ヤマト運輸を大きく成長させた小倉昌男氏。その経営者としての姿とともに、家族との関係や葛藤にも迫ったノンフィクションです。

世の中では、人の人生を、仕事の実績や社会的評価など、外から見えやすい部分で判断しがちです。

しかし、その人が何に悩み、何を大切にし、どのような思いで生きていたかは、それだけでは分かりません。

人を見る時にも、自分の人生を振り返る時にも、成功という一つの物差しで測らないこと。

「人生で役立つ本」として、この作品を選んだ視点は興味深く感じました。

小倉昌男 祈りと経営: ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの

10冊を並べて見えてきたこと

今回の選定では、2009年の推薦本から4冊が入りました。当時の記事を振り返ると、戦争を体験した人の記録や、「死」に関する本を意識して読んでいた年でした。

その後、定年やFIRE、お金の使い方に関する本が加わっています。推薦本の履歴には、その時々の自分の関心も表れるものですね。

来年、私は還暦を迎えます。

これから読みたい本は、まだまだあります。一方で、今回選ばれたような本を、今の自分でもう一度読んでみるのもよさそうです。

同じ文章でも、仕事をしていた頃と退職後では、受け止め方が変わるでしょう。年齢を重ね、経験が増えたことで、以前は気づかなかったところに目が留まるかもしれません。

まず再読するなら、私自身が「キラー・ブック」と評した『DIE WITH ZERO』でしょうか。

そして、読み終えた後には、先延ばしにしていることを一つ、予定に入れてみる。そんな読書の生かし方もしていきたいと思います。

皆さんには、人生の節目で読み返したくなる一冊がありますか。

I hope you like it.

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