今更だけど:2006年 私が読んだ本ベスト10

(随分と昔、別のアドレスで書いたものをベースに転載・加工:基本、当時のまま)

今年1月から12月までに私が読んだ本の中から、おススメ度★★★★★を付けたものが偶然10冊となりました。

いずれも読んで損しない良書ですので、ぜひこの機会に読んでみてください。読んだら感想も寄せてくださいね。(以下順不同)

1 『ラッキーをつかみ取る技術』(小杉俊哉)

結論:ラッキーな人が書いた説得力ある処世術

著者の小杉氏は、1958年新潟県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、日本電気株式会社(NEC)入社。マサチューセッツ工科大学経営大学院修士課程修了後、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ユニデン株式会社人事総務部長、アップルコンピュータ株式会社人事総務本部長を経て独立。慶応義塾大学大学院助教授、(株)コーポレイト・ユニバーシティ・プラットフォーム代表取締役社長を務めておられます。

二つの会社の人事の責任者として千人以上の人と面接してきた経験等を通して、同じように優秀であっても、同じ仕事をしていても、ラッキーばかり起こる人と、そうでない人が明確に分かれていることに着目し、主に職業生活における「ラッキーをつかみ取る技術」をまとめたのが本書です。

自他共に認めるラッキー人間である著者自身の個人的なエピソードも含め、読んでいて、「なるほど」と頷き、元気づけられること請け合い。非常に「内容の濃い」良書です。

随所によい言葉でいっぱいですが、印象に残ったフレーズの一部をご紹介します。

「ものごとはすべていい面と悪い面と二面ある。いい面からとらえようとするクセをつけるといつも前向きな気持ちでいられる」
「大変はことがあったら、それはあなたに必要なことだからだ」
「周囲の反応に鈍感な人はリーダーになれない」
「人はその肩に背負えるだけの荷物を負う」
「優先順位は自分の人生にとってどれだけ重要かで決める」
「誰でも最初は素人。まず、やると決めること。できるようになってからでは遅い。とにかく、やってみるからできるようになる」
「ラッキーを次のラッキーにつなげるのは、ラッキーに感謝してそれを人にフォワードすること。自分が与えることができることそのもので幸せになれるし、さらには巡り巡ってもっと大きなラッキーが返ってくる」

いかがでしたか。キャリア理論のひとつに、いかにして偶然やラッキーを計画的に作り出すかを考え、行動しなさい、という「Career Planned-happenstance Theory」(キャリアにおける計画された偶然性理論)がありますが、本書はこの考え方に沿った技術の具体例が満載です。

2 『偶キャリ。―「偶然」からキャリアをつくった10人』(所由紀)
‘結論:‘キャリアの呪縛’から逃れたい方にぴったりの一冊

「Planned Happenstance理論」というスタンフォード大学のクランボルツ教授らによって提唱された新しいキャリア論をベースに、「偶然」からキャリアをつくった10人の実例が紹介されています。

理論の概略は、①職業生活(あるいは人生も)は、実は「たまたま」や「偶然」の出来事や出会いなどによって決まっていくことが多い②しかし、その「たまたま」や「偶然」は、本人がそれとは意識しないで行っていたことによって生じている、というものです。

登場する10人は、iモードの生みの親の松永真理さんを除くと、必ずしも一般的には有名な人達ではなく、かつ年代も幅がありますが、いずれも引き込まれるエピソードの持ち主でした。

「Planned Happenstance」からキャリアをつくるためには、何よりも「目覚めて」いなければならないこと、すなわち、アンテナを高く張り、直感を磨くことの必要性を著者は強調しています。

そのアンテナや直感をでとらえたものを信じて行動する、それが「偶然」の種を蒔く行動となり、「必然」となるという考え方。読んで決して損のない良書です。

3 『ウェブ進化論』(梅田望夫)
めちゃめちゃ面白いです。皆さんもぜひ読んでください!

このブログでも紹介した『アルファブロガー』という本にすごいブログを書いている11人のひとりとして、著者の梅田さんの名前が出ていたので、発売と同時に買って読みました。

5週間毎朝3時に起床し、午前中いっぱいを本書の執筆に充てただけあって、期待を裏切らない力作に仕上がっています。

本書を読めば、①ウェブ社会が今どの様に変貌をとげつつあるのか、②その社会・経済へのインパクトはどの様なものとなるか、③グーグル、ヤフー、アマゾン、楽天の特徴と違いは何か、④ロングテール現象、Web2等キーワードの内容、等が極めて簡潔にまとめられています。

重要なフレーズが頻繁に出てくるため、マーカーで色を塗った箇所がいっぱいになりました。今年21冊目の本書の評価は◎です。

著者は、2001年の同時多発テロに対する、いわゆる「エスタブリッシュメント」が示した反応に深い失望感を抱きます。

そして、これを契機として、自らもその階段を駆け上がり始めていた「エスタブリッシュメント」との関わりを極力減らし、「自分(1960年生まれ)より年下の人(1970年以降に生まれた若い人たち)と過ごす時間を積極的に作ることで次代の萌芽を考えていきたい」との記述は印象に残りました。

「後半生」最初の仕事として「㈱はてな」に参画(同社非常勤取締役に就任)しているそうですが、こういった才能ある若者のサポートの面でも梅田氏のますますの活躍を期待したいと思います。

4 『新・資本論』(大前研一)
野村證券主催のセミナーで大前研一氏の話を生で聴く機会がありました。

本書を中心とする彼の書籍をベースに、最新情報を取り入れた内容であったため、以前から気になっていたこの本(分厚いのでなかなか手が出なかった)をついに読んでみました。

本書は、欧米でベストセラーとなった『The Invisible Continent』の邦訳です。 

ネットバブル期に書かれた本であり、情報は若干古いものの、さすが大前氏その分析と洞察には今回も感心しました。

とりわけ本書で述べられる新大陸「Invisible Continent(見えない大陸)」のルールを理解しておくことは、企業にとっても個人にとってもきわめて重要であるといえるでしょう。

本書では、まず新大陸を4つの構成要素(「実体経済の空間」「ボーダレス経済の空間」「サイバー経済の空間」「マルチプル経済の空間」)に分けて説明しており、互いに影響しあっているこれらの空間をうまく活用することが、新大陸における成功のカギを握っていると説明しています。

「プラットフォーム」「アービトラージ」「ゴジラ企業」「カスケードモデル」「地域国家」といった現代のキーワードの意味を正しく理解し、活用することは、「常識」であるといっても過言ではないでしょう。

巻末注を除いても464ページに及ぶ大作ですが、ぜひ読むことをお薦めします。

5 『会社のつくり方』(成毛眞)
本書は、IT業界の有名人、成毛氏が書いた「起業心得」です。

著者は、79年中央大学商学部卒業後、(株)アスキーを経て、86年マイクロソフト(株)(日本法人)入社、91年同社代表取締役社長に就任。2000年、(株)インスパイアを設立と同時に代表取締役社長就任し現在に至っています。

内容は、会社設立時の書類の書き方等特定の事項・分野に偏らず、創業に必要な知識全般の概要(年代別の留意点、創業前に勤めていた会社のやめ方~創業後1年後までの各過程でのポイント等)について、著者自身の経験を踏まえ簡潔に記述されています。薄い本ですが評価は◎。私もその時に備え(?)保存します。

6 『ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない』(佐々木常夫)
間違いなく、今年読んだ100冊以上の本の中でベスト3に入る読んでよかった本です。

著者は東レの元取締役(同期トップ)で現在東レ経営研究所の社長を務めておられます。
2男1女の3人の子どもと奥さんとの5人家族の家庭での出来事には、読んでいて本当にびっくりしました。

簡単に家族の歴史をご紹介すると、まず最初のお子さん(長男)が自閉症となります。そして、この長男に続き、年子の次男、年子の長女が誕生。奥さんは肝臓病が元で入退院を繰り返す中、うつ病も併発し何度か自殺を企てます(入院回数は43回)。

こんな状態ですので、著者はすべての育児・家事・看病をこなさなければならない過酷な毎日でしたが、ポジティブに物事を考える信念を持ち続け、幾度にも渡る転勤や仕事上の難事を乗り越えて、見事、同期トップで役員まで昇りつめ、現在内閣府の審議会委員等の公職も歴任されています。

自分だったら家族の面倒と仕事の両立はとても無理だと感じました。お互い「まったく正反対の性格」の奥さんとの関係がずっとうまくいくことをお祈りしております。

7 『株式投資の未来』(ジェレミー・シーゲル)
非常にTBが多かったエントリーでした。私の感想はこちら

8 『ジム・クレイマーの株式投資大作戦』(ジム・クレイマー)
結論:「バイ・アンド・ホームワーク」の意味がわかる本

著者は、全米で人気沸騰の「カリスマ投資指南役」。ほとんどの投資の手引書と違って、株式投資で財産を築くのは簡単ではないことを強調し、投資で成功するためには、他人任せではなく、自分の財産は自分で管理するのだという「強い決意」と、1保有銘柄につき最低週1時間は割いて調査・分析(ホームワーク)しなければならない、と繰り返し述べられています。

これだけなら、心構えの本ですが、本書には、様々な状況に応じどの様に考え、行動したらよいのかの具体的なアイデア・方法論が詳しく説明されています。

438ページもありますが、書かれている内容は数字のことはPERのことぐらいですので、初心者にも簡単に理解できると思いますが、「投資のベテラン」にこそ、本書の価値はわかると思います。

今、一番おすすめの株式投資について書かれた本です。後で読んで後悔しない様、今すぐ読まことをお薦めします。

9 『ナチュラルダイエット―あなたの常識をくつがえす3つの習慣』(ハーヴィー・ダイアモンド)
ジェームス・スキナーの『成功の9ステップ』を読んだのが本書を購入したきっかけです。

先日『成功の9ステップ』をご紹介した際、健康に関する部分が意外に良かったと書きましたが、スキナーが本書の著者の本『FIT FOR LIFE』(邦訳『ライフスタイル革命』)を推薦していました。

このため、早速、Amazonで注文しようとしたところ、あいにく新品では手に入らず(しかも、中古はプレミアム価格!)。仕方なく、この本をベースに著者がアメリカで講演した内容を再現した本書を購入した次第です。

薬を使わず、体に備わっている自然治癒力を最大限に生かすために考案された科学的健康法であるナチュラル・ハイジーン(自然健康法)という考え方に基づいた、誰でも実行可能な3つの習慣が紹介されています。

講演のもととなった『FIT FOR LIFE』は、1985年の刊行以来、NYタイムズで40週連続第1位を獲得、その後32カ国語に翻訳され、全世界で1200万部突破の超ベストセラーとなっただけあって、本書のシンプルな習慣(ただし、常識を覆すもの)を実践すれば効果が期待できそうです。

「“生命力のある水”を摂る」「食べ物を適切に組み合わせる」「果物をタイミングよく」この3つを心がけるだけで良い、との内容は、2005年のベストセラー『病気にならない生き方』(新谷弘美)とも非常に近いと感じました。

10 『ミリオネアの教え、僕の気づき』(河本隆行)
本書は、アンソニー・ロビンズの名著『人生を変えた贈り物』を監訳した河本氏が5人のミリオネアから授かった「気づき」をまとめたものです。

その5人とは、ロバート・キヨサキ(主な著書『金持ち父さん貧乏父さん』)、ジョン・グレイ(『ベスト・パートナーになるために』)、アラン&バーバラ・ピーズ(『話を聞かない男、地図が読めない女』)、ジョン・フォッピ(『あなたの言い訳は何ですか』)、そしてアンソニー・ロビンズ。

本書の特色は以下のとおりです。
①1冊で5人の世界的な成功者の知恵を学ぶことができる
②著者がセミナーの様子を実況中継
③5人全員と著者が直接コンタクト

また、著者自身の絶望の日々からの脱却の様子や結婚相手を見つけた経緯等の個人史も織り交ぜられ、読み始めたら止まらない内容です。

『金持ち父さん貧乏父さん』は実はキヨサキ氏が販売するボードゲームの『キャッシュフロー』シリーズを売るための「仕掛け」だったことや、金持ち父さんは架空の人物であること等本人からしか得られない情報が満載です。

I hope you like it.

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