セミリタイア5年目の2023年を総括

2023年に読んで良かった10冊

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年末年始の「恒例記事」でまだ終えていなかったものです。

昨年読んだ80冊(私としては母集団が少ない)の中から、10冊を選んで「2023年の10冊」としてご紹介します。

国家は巨大ITに勝てるのか

グーグル、アップル、アマゾン、マイクロソフト

本書はこれらメガテックとアメリカを中心とする国家との攻防について、現地での取材歴も長い新聞記者が書いたもの

本書を読んで、この4社の力が、単に技術力や収益力といったビジネスの部分にとどまらず、ロビー活動など「政治力」の分野においても、いかに「巨大」か改めて強く認識した

個人的に特にポイントだと感じた点は、巨大ITは主に独占問題で国家と対立する一方で、安全保障面では国家との距離を大きく縮めていることだ

日本では、時々「次のGAFAMは?」みたいな事が囁かれるが、しばらく、これらの企業の時代は続きそうである

60代からの資産「使い切り」法 今ある資産の寿命を伸ばす賢い「取り崩し」の技術

著者が2008年に『退職金は何もしないと消えていく』という本を出して以来、一貫して研究しているのが、資産の「取り崩し」に関するテーマ

本書は、類似の本を複数出してきた著者が現時点でその集大成的な意味合いを込めて、世に問う内容

言わずもがなだが、お金は貯めたり運用してきても、最後は有効に使わないと意味がない。人生100年時代となった今、いかに賢く「使い切る」(当然枯渇しない様配慮)かを早くから欧米の事例などを研究してきた著者が、高齢者でも分かる様「わかりやすく」解説している

50代以降の人であれば、読んで損なし

一流投資家が人生で一番大切にしていること

ロンドン生まれ、NY在住の金融ジャーナリストが長年にわたり40名を超える一流投資家にインタビューしてきた蓄積に基づく書

投資の参考になるのはもちろんだが、生きる上での数々のヒントも与えてくれる良書

参考文献の紹介も充実。繰り返し読みたい

マッチング・アプリ症候群 婚活沼に棲む人々

今や結婚する5人に1人が使っているというマッチング・アプリ

本書は、著者自らがアプリに登録、200人以上とのマッチング「体験」を通して書いた現代社会のリアルなルポとなっている

私自身は使ったことがないので、興味本意で手にしたが非常に面白かった

「彼らが探しているのは機能不全が明らかになった社会的イベント、結婚システムに同意する相手ではなく、自分という個にマッチングしてくれる相手なのだ」

CFO思考 日本企業最大の「欠落」とその処方箋

2020年3月まで、メガバンクのMUFGのCFO、同年4月にはニコンのCFOに転じた現役CFOが著者

我々、個人投資家の間ではペンネーム「北村慶」で馴染みがあり、私も過去の著作をたくさん読んでいたので、著者の職業を知った時は驚いた

「株主と経営陣のあいだ、すなわち、結節点に立ち、双方に相手方の見解を伝え、結果、企業価値向上に向かうよう誘導するのがCFOの役割」としている

本書の中で、著者は日本経済や日本企業に「欠落」している最大のものは、技術でも人材でもなく、経営者のアニマルスピリッツである、と主張。この問題を克服するためには、CFOが冷徹な計算と非合理的なまでの熱意を併せ持ち、「CFO思考」に基づいて行動することが肝要と

本書には、狭義と広義のCFOの仕事の内容の違いの解説から始まって、内外の投資家を相手にしてきた著者ならではの「リアル」な仕事の様がよく描かれいる

なお、多くのCFOが毛嫌いするイメージのあるアクティビストに関して、著者は「アクティビストとの対話は、最もやりがいのある仕事」と表現していた箇所が目を引きました

NYSEで鐘を鳴らした際のエピソードは、日米の文化の違いがよくわかり興味深い

企業財務に一定の知識のある人を中心としたビジネスマンにおすすめの一冊

大改正でどう変わる? 新NISA 徹底活用術

2024年の個人投資家を取り巻く一番の話題は何といってもNISA。そのため、現在、書店は「NISA」本で溢れかえっている。

その様な中で、本書はNISAを制度開始当初からフォローしている著者だけあって、非常に的を得た解説でわかりやすい

「NISA本」の最初の一冊として、またこの本一冊あれば最低良いだろう

楽天IR戦記 「株を買ってもらえる会社」のつくり方

楽天という有名企業のIR部門の中心を10年以上担った経験を踏まえ書かれたもの

ジャスダック時代の楽天の内部統制が想像以上に脆弱だつたこと、著者の仕事が相当激務だったことなどが印象に残るが、上場企業が公募増資などを円滑に行なっていく上で、いかに腐心しているか、非常に生々しく理解できた

個人投資家に限らず、広く上場企業に関わる関係者に一読推奨

GE帝国盛衰史 「最強企業」だった組織はどこで間違えたのか

かつて、時価総額世界No.1、トリプルAの格付、NYダウ採用銘柄で最も長い歴史を誇ったエクセレント・カンパニー・GE

日本でも特にジャック・ウエルチ時代の経営について、賞賛するメディアが多かった

しかし、実はそのジャックの時代から水面化では内部崩壊を始めていて、日本の東芝で起きた粉飾紛いの経営が長年に行われており、かなり危うい経営実態にあったことが、本書を読めばよくわかる

米国企業を中心に株式投資をしている者として、改めて「個別」株式への投資のリスクの高さを再認識した

なお、海外のノンフィクションにありがちであるが、話がやや冗長なところがあり、約500ページ読むのは少し時間を要した

企業価値向上のための 経営指標大全

本書は著者が日本企業の持続的な成長、企業価値の向上を願って執筆したもので、企業価値向上のための代替指標としての経営指標の活用法について、50の指標と内外企業の31のケーススタディを通して、深い内容を極めて平易な説明でまとめた本となっている

私(元銀行マン)は業務を通して、企業の財務諸表を日常的にチェック、また、個人投資家としても毎日決算短信を見ている

そのため、幅広い業界の企業を「外部」から見ることには慣れているが、本書を通して読むことで、企業「内部」における経営指標の活用の意義や難しさなどが改めてよく理解できた

本書には、日本やアメリカを代表する企業が多く登場するので、企業の実務者だけでなく多くの個人投資家にとっても非常に示唆に富む内容となっている

非常にオススメです 滅多にない星5つ付与

新しい世界の資源地図: エネルギー・気候変動・国家の衝突

「米国で最も影響力のあるエネルギー問題の専門家」による世界を読むとく書の最新刊

500ページを軽く超える厚さに、怯みそうになるが、毎日少しずつ時間をかけて読み終えた。

本書を読めば、エネルギー、気候問題や地政学の今に関する基礎的な知識を得られるであろう

私には第4部「中東の地図」の箇所が、知識不足のためか読むのが辛かった。

アメリカのエネルギーに関する状況が、10年くらい前と今では「様変わり」していることが印象に残った

もっと、たくさん紹介したい本はありますが、敢えて10冊に絞りました。

ブログ読者の新年の読書の参考になれば、幸いです。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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【L】米国株投資実践日記