つばめ投資顧問の「顧問」に就任

『株の投資大全』は個別株入門に最適

この記事は約3分で読めます。

ダイヤモンド社から今年3月に出版された『株の投資大全』(著者:小泉秀希)を読みました。

読んだ経緯

様々なメディアから取材を受けた際、「エルさんが個人投資家におすすめな本あったら教えてください」という要望をよく受けます。毎回、漠然とした質問なので、答えに悩んでいるのですが、そうしたことも念頭に、初心者向けに良さそうな本を探していて、購入し内容を確かめたものです。

結論として、まさにこれに相応しい内容の本でした。

意識したい2つの「投資」の違い

本の内容に入る前に、まず、強調しておきたいことがあります。

それは、一口に「投資」と言っても、投資信託を通じて投資するのと、自分で個別株投資するのでは、同じ「投資」の文字がついていても「全く」異なるということです。

前者については、近年、良質な低コストのインデックスファンドが個人投資家の間でも浸透。投資信託が日本の投資家の裾野を広げることに、大きく寄与しています。この投信への投資についても、やはり、投資を長く続けていく上では、株式というものの性質や経済のことなど最低限知っておくべきことはありますが、そんなに難しい話ではなく、また知っておくべき範囲も限られています。

一方、後者の「個別株」投資については、有望な投資先企業の探し方(見つけ方)、企業分析の方法など勉強しておくべき事項は非常に多岐に及びます。逆に言えば、その学習をしないで個別株投資を行うことは、免許を持たずいきなり公道で自動車を運転をする様なもの。大変、危険な行為と言えるでしょう。

本書概要

本書は元日興証券などを経て、ダイヤモンドZAIなどで金融ライターとして豊富な経験を持つ著者が、これまで得た知識をわかりやすくまとめたものとなっています。また、ひふみ投信の株式戦略部が全面監修した初の本とのことで、藤野英人さん他へのインタビューも収録。

説明内容が明快でわかりやすく、これまで投資本をあまり読んだことがない人でも、理解しやすいでしょう。

ただし

日常生活から成長株を探すヒント、会社四季報の活用法、財務諸表を読みこなすコツ、株が割安か判断する方法、配当や株主優待・・・など広い範囲をカバーしているので、ページ数は約500ページある少し分厚い本となっています。

その他

上記の経緯で手にした本なので、最初から何かこの本から新しい知識を得ようとは思っていませんでしたが、過去に数百冊の投資本を読み、投資歴も30年以上ある私にとっては、どのパートも既知の内容でした。

なお、本書では「成長株への長期投資こそ、株式投資の王道」と「はじめに」で書かれていました。最近日本の個人投資家の間では、配当ばかりに着目した投資や書籍が話題になることが多いですが、私もこの点は強く同意します。

本書帯に書かれた「10倍、20倍になる株を割安に買う方法がわかる」のは、正直、容易ではないですが、成長株投資の魅力も再認識できる一冊でした。

個別株ビギナーの最初の「教科書」として、おすすめします。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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