セミリタイア5年目の2023年を総括

半値になっても儲かる「つみたて投資」

この記事は約3分で読めます。

過去記事の再掲載シリーズです。

今回は2010年に旧アドレスで紹介した星野泰平氏の本をブログで取り上げます。

本書が発刊された当時、相応に話題となった本ですが、それから時間も経ち、全くご存知のない方も増えていると思いますので、チョイスしました。

ひたすら「つみたて投資」にこだわった、海外でも類書が殆どないユニークな一冊です。

投資の世界で一般的に語られる「ドルコスト平均法」(注:著者はこの言葉を使っていない)について、豊富な事例・図を使ってその効用を「見える化」した画期的な一冊です。
(なお、本書は著者から贈呈を受けました。ありがとうございます。)

通常、投資というと「安く買って高く売る」と言われるように、投資する商品の「価格」にばかり意識が集中しがち。つまり、「口数=量」については、ほとんど意識されていませんでした。

しかし、「つみたて投資」では、「投資の評価」=「口数」×「価格」の「口数」の部分に着目します。つまり、「価格」が下がれば、その分「口数」を多く買えることから、値下がりをプラスに捉え、その幅が大きいほど将来の成果を楽しみにすることができるというわけです。

著者は、これを「しゃがんだ方が高く飛べる」とうまく表現しています。

もちろん、「価格」が一直線で上がり続ける金融商品の場合には、つみたて投資の様に分割して購入するよりも「一括投資」が有利であることは言うまでもありません。

ですが、実際には金融商品は大きく上下に変動することが一般的であり、特に価格の下落局面では家計面の耐久力の観点だけでなく、精神的な面でもインパクトが多いことは実際に投資を経験している方はもちろん、投資未経験の方でも首肯していただけると思います。

そして、本書の良さは単なる「投資本」の範疇にとどまらないところにもあります。

著者はまだ29歳の若さ(当時)ですが、20代前半に今は無き日本インベスターズ証券に役職員3位の株主として参加したところ、倒産の憂き目にあっています。そんな彼が、「今あるお金」ではなく、これから毎年生まれる「未来のお金」(小額かもしれません)を使って、一般の個人が最も取り組みやすい投資手法は「つみたて投資しかない」と心の底から信じて研究を続けた結果、周りの人々のサポートを得て本書の出版に漕ぎ着けたというストーリーも興味深く読ませてもらいました。

投資を永く続けていくための、とても大切なベースの部分を理解できる一冊。おすすめです。

I hope you like it.

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投資本
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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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