サイトアイコン 【L】米国株投資実践日記

日本株はどこまで上がるか

それが簡単にわかったら苦労はないですね(笑)

今日のブログ記事のタイトルは宝島社新書から今月出版されたばかりの本のタイトルのまま使わせていただきました。

5人の個性的な経済・株式市場に詳しい論客による日本経済などの現状を踏まえた日本株の今後を予想する本となっています。

どの方のパートもそれぞれ面白いのですが、ここでは詳しくは触れず、個人的なメモを残しますので、興味が湧いた方は書店で手に取ってみてください。

ポール・クルーグマン

・(日本)企業の利益の増加は、仕事の効率が上がったからではない。賃金を十分上げないからそれが利益につながっているのだ
・日本はデフレ終焉宣言するにはまだ早すぎる。インフレ率はいずれ再び低下する。ここで必要なことは財政政策。
・私は今でも消費税はやめるべきと考えている
・クリス・ミラー氏の『Chip War』(邦題「半導体戦争」)は知人の経済学者はみんな読んでいる

武者陵司

・2030年に日経平均株価は10万円に到達する。かなり前から日本の大復活シナリオを唱えてきたが、そのロードマップはどんどん前倒し
・日本経済を浮揚させなければ、米国は中国との対立で圧倒的に不利になる。
・米国同様に、自社株買いが株価を上昇させ、個人消費を刺激する好循環が生まれる

熊野英生

・昔、日銀に勤務していたとき、日銀短観のデータを集計する担当者をしていた。2023年6月短観は、大企業・製造業のDIが久々のプラスに転じた。
・財務省「法人企業統計年報」によれば、2021年度の非金融法人の配当総額は約30兆円。バブル期の80年代後半は4兆円だから7倍以上に
・経済統計の多くには致命的な欠点。それは企業周りのデータが単体の財務データがベースになっており、日本企業のグローバル化を正確に捕捉できない
・アジアの都市部の技術者と比べても、日本のエンジニアの給与水準は低い
・金価格高騰の一側面は、日銀の金融緩和が極まって、円価値が著しく下落した結果、輸入インフレに陥っている状態と理解すべき。円は有事に極端に弱い印象、「有事の金」とは対照的な資産
・すべての円資産がインフレに脆弱なわけではない。例外は海外事業を営む日本企業の株式だ
・出口戦略:金融政策の実務を知っている人間ほど、その難しさにたじろぐのは無理からぬこと

ハーディ智砂子

・「先高感」が出てきた日本株:日経平均の予想のイメージは1年以内に過去最高を更新、3年以内にその倍、10年以内に10万円に届く
・日本企業は本当に変わり始めた

栫井駿介

・日経平均33年ぶり高値の背景:上場企業の経常利益はこの30年間でおよそ3倍に。バリュエーションは過去の平均的な水準
・地政学リスクにおける日本の優位性。国際情勢を背景に1ドル=150円のような円安になっても、日米両国の政府は大きく騒がなくなった。「心地よい円安」

その他

・株価に関する言及については、敢えて一部の方の予想にとどめましたが、総じて、日本企業(必ずしも日本経済とは一致しない)の体質改善をベースとして、将来の株価見通しは強気の予想になっていました。
・敢えて、本書を読んで「まとめ」ますと、我々、日本人が日本・日本企業の将来を信じて、もっと日本株を買う。そうすれば、こうした強気の予想も現実のものとなる。そんな感じでしょうか
・私も世界の時価総額の割合に比べると、常にその数倍のウエイトで日本株に投資しており、日本株に投資している投資家にとって、何らかの示唆が得られる本と言えるでしょう。
・なお、本書は栫井氏から直接手渡しでいただきました。以下の過去の紹介書籍も併せてどうぞご覧ください。
(参考)
『プロの企業分析』(栫井駿介:著)を読了
年率10%を達成する!プロの「株」勉強法(栫井駿介:著)を読了

I hope you like it.

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