サイトアイコン 【L】米国株投資実践日記

「2040年の未来予測」(成毛眞)を読了

多くの方に読まれている本を読んだので、私の感想を上げておきたいと思います。

なお、著者の成毛眞氏は2000年にマイクロソフト日本法人の社長を退任。同社在籍は約15年で退任してからの方が長く、本書をもって、執筆活動は一休みするとのことです。

結論

読書は読者の好み・経験・日頃の読書量などによって、同じ本を読んでも、評価は様々です。

私の評価は(事前の想定の範囲内ですが)星3つ

特筆すべきことはなく、正直、あまり新たな収穫はない本でした。

もし、この本を読んで「勉強になった!」という貴方は、普段、あまり勉強をしていない人ではないでしょうか?

ただ、この本のタイトルにある「2040年」を待たずとも、これから10年先でも、世の中は相当変化しているだろうことを改めて気づくのには好適な本です。

個人的なメモ

日頃、テクノロジーや社会に関する本などを読んでいる人なら、大体読んで知っていることの「詰め合わせのセット」的な内容でした。ですので、本書は最終的には本棚には残さない本なので、処分に備えて少しメモを残しておきます。

・すべてを変えたのはスマートフォンの普及
・新しいテクノロジーが出たとき、世の大多数は否定的
・これまでの10年よりこれからの10年の方が世界は大きく、早く変わる
・世界のRFIDの使用量(2019年度)の1割弱をファーストリテイリング1社で使用
・2040年、家の中のありとあらゆるモノがネットでつながる。その数は1000台になる。(2010年、この数字は一人につき2台)
・無人店舗のメリットの一つは万引き防止
・アマゾンは人間の手のひらをクレジットカード代わりにしようと計画
・プライバシーのない中国で進む監視社会化。結果として、日本、アメリカなどよりも公共意識が高まる可能性
・原発後のエネルギーの鍵は「全固体電池」:日本が多くの特許を持つ分野
・日本の新聞の発行部数のピークは1997年の約5400万部。新聞販売店は物流拠点として注目
・70歳まで働くなら、今と同じ額の年金はもらえる
・税金と社会保険料を一括して「歳入庁」が徴収するのが世界の常識。日本はこれをやらないから、徴収漏れが多い
・海外では「日本がMMTの成功例」という評価すらある。MMTを意図せず実践しているとする識者がいる。
・これからの時代は、株価が上下動する変数がこれまで以上に多く、難易度が高い
・長期的には下落確実も、目先では日本の都市部の不動産に海外マネーが入り価格上昇する可能性
・全国のマンションの75%で修繕積立金が国の目安とする水準を未充足(2018年時点)
・学校の授業でパソコンなどを活用する割合はOECD加盟36ヵ国で日本は最下位
・2019年度のアメリカの私立大学の授業料は平均年3万6900ドルと日本円で400万円以上。平均約4万ドルの借金を背負い社会に出る。日本の大学進学率は49%、OECD平均は58%
・日本の人口は2008年をピークに減少を続けているのに、水害などの危険度が高い場所に住む人は増えている。
・日本の活火山は111あるが、このうち50を気象庁が24時間体制で監視

最後に

成毛氏は本書「おわりに」において、(あてにできない)国のことは忘れて「これからの時代に自分がどうやって生き残るのかをまず考えるべきだ」と述べています。私も同感です。

It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is most adaptable to change.

生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。

チャールズ・ダーウィン

I hope you like it.

モバイルバージョンを終了