エントリー「【高配当株】4銘柄で作る配当利回り5%超ポートフォリオ」の続編・フォローアップです。
1週間前
JT、ブリジストン、三菱商事、三井住友フィナンシャルグループに各100株投資することで、5%超の配当利回りが得られるポートフォリオが作れるという記事を書きました。
その後株価の下落が続き、今日も日経平均株価は年初来安値を更新(終値1万8559円63銭)したため、前回ポートフォリオ構築に要した額117万円が104万円(先週比マイナス11%)まで少なくなっています。
結果として、現在の予想配当額(合計62,600円:税前)を前提とすると、配当利回りはちょうど6%まで上昇しています。僅か1週間で5.3%から6%への上昇。それだけ、株価が売られているということですね。
銘柄を3銘柄に減らしてみると
ちなみにこの1週間で4銘柄の株価は以下の通り下落しました。
・JT:2,164.5円 → 2,039円(前週比-5.8%)
・ブリジストン:3,583円 → 3,221円(同-10.1%)
・三菱商事:2,665円 → 2,349.5円(同-11.8%)
・三井住友FG:3,309円 → 2,794.5円(同-15.5%)
JTの下げが一番軽微で、他の3銘柄は1割を超える下落率となっており、特に三井住友FGの下げが目立ちますね。
こうした値動きを踏まえて、私はさらにアグレッシブ?に3銘柄に絞り込むオペレーションを本日実施しました。
三菱商事を全て売却し、その資金で他の3銘柄を買い増ししました。
私の保有株数は均等ではなく、投資金額が今日の終値でほぼ3銘柄同じ状況です。
その配当利回りは6.24%に高まりました。なお、3銘柄を同株数の場合でも6.13%あります。(4銘柄同株の場合でも6%です。)
各社に対する私の見解(一言コメント)
今回、下がり続けるこれらの会社の株式への投資に踏み切るに際しては、各社の財務データなどを改めて過去に遡って確認しました。ここでは、その主な数値と共に各社に対するコメントを簡記しておきます。(単位:億円、円、%)
JT(2914)
2011年12月期 | 2019年12月期 | 備考 | |
経常利益(税引前利益) | 4,413 | 4,652 | IFRS採用 |
純資産 | 17,146 | 27,436 | |
配当 | 50(株式分割考慮) | 154 | |
配当性向 | 29.7 | 78.6 |
(コメント)
・JTとブリジストンは12月決算。東日本大震災の影響を受けた年と直近の決算(通期)を比較
・JTについては、7%を現在超える配当利回りと共に、高い配当性向がよく話題に上ります。実際高く、ほぼ限界に近くなっていますが成熟産業故に買収等をしなければ設備投資にお金をあまり使う必要がないため、高い配当性向になっているのは海外のタバコ会社も同様です。
・JTに限らず日本企業の株主還元は趨勢的に高まっており、今回取り上げた企業全て比較年度間で配当性向の向上が確認できました。
・確かにタバコ販売はジリ貧かもしれませんが、ご覧の通りの利益を安定的に計上しており、現在のような景気悪化が懸念される局面では嗜好品を取り扱う当社ビジネスはむしろ安心できると考えています。
・まぁ、減配があったとしても、せいぜい150円(4円減配)程度かな (保証なし)
ブリジストン(5108)
2011年12月期 | 2019年12月期 | ||
経常利益 | 1,793 | 3,168 | |
純資産 | 11,657 | 23,442 | |
配当 | 22 | 160 | |
配当性向 | 16.7 | 39.5 |
(コメント)
・世界150カ国以上に展開するグローバル企業でタイヤメーカーとして世界No.1です。
・売上高の約8割が海外向けであり、震災の年も赤字・無配にはもちろんなっていません。収益の増加と配当性向の向上により、配当は8年で約8倍となっています。
・自動車業界は大きな転換期ですが、自動車が地面を走る間は当社の経営基盤は揺らがないと思います。原油安は当社製造コスト低減となるため収益にはプラス
三菱商事(8058)
2011年3月期 | 2019年3月期 | ||
経常利益(税引前利益) | 5,342 | 8,518 | 米国基準→IFRS |
純資産 | 36,009 | 66,369 | |
配当 | 65 | 125 | |
配当性向 | 23.1 | 33.6 |
(コメント)
・現時点では日本の総合商社トップ。収益源の分散を図っていますが、依然として資源・エネルギーのウエイトが大きく、株式市場でもその様に捉えられています。
・総合商社のビジネスはよくも悪くも幅広く世界中で展開しているので、どうしても世界景気の影響を強く受けてしまいます。中長期的な当社経営に心配はないですが、短期的な株価の妙味などを考えて、今回早々に売却しました。
・なお、個人的な考えでは、いずれ伊藤忠商事が業界No.1になると考えており、長期保有ポートフォリオ枠において別途投資しています。
三井住友FG(8316)
2011年3月期 | 2019年3月期 | ||
経常利益 | 8,254 | 11,353 | |
純資産 | 71,320 | 114,516 | |
配当 | 100 | 180 | |
配当性向 | 30.0 | 34.6 |
(コメント)
・三菱UFJフィナンシャル・グループに次ぐメガバンク2番手。低金利の継続などにより世界的に現在銀行株の評価は低く、特に邦銀についてはマイナス金利導入や低迷する内需もあって、非常に低いバリュエーションとなっています。
・(本当の事情は定かではありませんが)その中でも、元々外国人の持株比率が高かったからか、三菱UFJよりも株価が先行して売られていたので、三井住友をチョイスしたものであり、状況によっては入れ替えもあるかもしれません。
・ドイツの某銀行の経営不安の噂など、金融機関経営に関しては厳しい話ばかりですが、経常利益1兆円もの収益を上げているメガバンク(地銀とは違います)の経営が今すぐどうこうなることはないと考えます。配当性向にも余裕あり。
以上簡単にまとめました。
なお、私は「常時」できるだけ少ないリスクで最大のリターンが得られるよう、頭を働かせています。そのため、朝令暮改も全く躊躇ありません。そこのところは、十分ご理解くださいね。
I hope you like it.