サイトアイコン 【L】米国株投資実践日記

不祥事銘柄N社への投資について

johnhain / Pixabay

今日、ある不祥事(不適切な会計処理など)の疑いで、株式が大きく売られている銘柄(以下:N社)に投資したので、その考え方を簡単にまとめておきたい。

不祥事の概要

いわゆる架空取引(製品やサービスのやりとりの実態がなく、帳簿や伝票上のみで処理)であり、複数の企業間で、取引の実態がないのに帳簿上は実在するように装う「循環取引」を行った疑いがあるもの。

当社は東京国税局による税務調査の過程で疑義を持たれ、現在弁護士などからなる「特別調査委員会」設置により実態の究明などを行っているところ。

なお、1月末に予定していた第3四半期決算の公表を2/13に延期することを発表。

今回投資する上での考慮事項

財務へのインパクト

N社の前期の財務関係の実績は売上高約1800億円、経常利益約130億円、自己資本は約660億円。有利子負債はゼロ(無借金)であり、手元現預金は約250億円ある。自己資本比率は50%超。収益性、財務内容共に良好。本日終値に基づく時価総額は1867億円でPBRは2.6倍。

このため、現在、報道されている200億円程度の取引で、当社が「全額利益」を計上していたと仮定しても、それが修正された場合の財務的なインパクトは、甚大ではあるものの「致命的ではない」と判断。実際はそこまで利益を嵩上げはしていないと、想定した。

ビジネスの強さ

N社は東証一部のクラウド、セキュリティ関連の情報通信企業として、確固たる地位を持っており、成長性が高い業界の有望企業である。業界における長い実績と知見を有し、業界の代表的な企業の一つに数えられる存在。

株式が売られた事情

上記の様な、申し分のない財務、有望なビジネスの状況を踏まえて、内外の機関投資家から選好されており、外国人持ち株比率も4割を超えている。昨今のESG(環境・社会・企業統治)重視の投資環境の中で、外国人などからまとまった金額の売りが出た模様。

エルのポートフォリオへの影響

今回、まず100株投資した後、さらに株価が十分下げたタイミングで追加投資。株数の詳細は非開示とするが投資金額は、金融資産の1%にも満たず、今後、仮に想定以上に悪い話が出た場合でもダメージは軽微。

投資妙味

本銘柄には、過去にも興味を持ったことがあり昨年も短い間投資していた実績あり。つまり、昔からある程度知っていた企業が、1)不祥事を起こし(現時点では疑い)、2)詳細は不明な段階で、3)株価が魅力的な水準まで下げたため、今後のマイナスの要素と、将来得られるであろうリターンを天秤にかけたとき、後者が上回ると判断したもの。

なお、最悪、上場廃止などもルートしては考えられるが、その場合でも株式売却の機会はある。

以上です。

これは、あくまで私の考えであり、見当違いの可能性もありますので、そこのところ宜しくです。

I hope you like it.

モバイルバージョンを終了