6月は例年、株主総会に積極的に参加しています。一義的には、投資先をより深く知るためですが、中には、話題の企業・業界に関して、興味本位で参加することもあります。
本日、土曜日の午前に開催された株式会社光通信(ちなみに、光通信株式会社という子会社があります)の第38回株主総会及びその後に開催された株主懇談会に参加しました。
なお、当社総会に参加するのは「初」ですが、当社は私の主力の日本株の投資先のひとつであり、より企業理解度が深まりました。
株主総会概要
本総会の議案は、取締役5名の選任(第1号議案)と監査等委員である取締役3名選任(第2号議案)のみであり、原案通り可決されました。
複数の株主から質問・意見が出されましたが、この模様に関しては割愛します。なお、私は総会で質問することも多いのですが、今回は遠慮しました。
株主懇談会含めた全体を通して(少し肉付けして)
1988年、ちょうど私が学生の頃、現会長の重田康光氏が創業。当初はFAXの飛び込み営業でスタート。
営業力を武器に、OA機器販売、携帯電話販売、インターネット接続サービスなどで業容を拡大。1996年に東証二部上場、1988年に東証一部上場を果たしています。
その後、1999年から2000年にかけて、いわゆるITバブル時代には、ネット関連ブームに乗り、当社株式は急騰。当時、時価総額は一時7兆円以上に達し、日本でトヨタに次ぐ2位にまでなったことがあります。
その後、連続ストップ安の記録もありますが、それだけでなく、過剰在庫・粉飾決算疑惑の報道がなされたり、監査法人が辞任したり・・・等負の側面も過去に多く有するのが当社でした。
このまま当社は地盤沈下して、最悪、株式市場からいなくなってしまう。そんな風に考えた投資家も多かったのではないでしょうか。
しかし、当社はその後、ビジネスモデルを転換。通信、保険、エネルギーなどの他社製品・サービスの販売を手掛ける「販売代行モデル」で収益構造を転換。
現在では、ノルマ営業は一掃。「ストック利益」の積み上げによる経営の安定化に成功しています。
「ストック利益」とは
当社グループが獲得したユーザーによって契約後に毎月支払われる基本契約料金・使用料金・保険料等から得られる収入から顧客維持コスト、提供サービスの原価等を除いた利益分のこと
そして、2015年ごろからは、本業で蓄積したビジネスを見極める力を「純投資」に応用。直近(2025年3月期)の投資簿価(取得額)7,254億円に対し時価11,700億円の規模の投資界隈では知らない人がいない優れた投資家としての顔も持っているのが光通信です。
なお、これらの投資活動に関しては、バフェットで有名なバークシャーハサウェイの研究も相当行っており、日本の事業会社としては同社に対して「最大」の投資残高を有すると言いますから驚きです。
ちなみに、この純投資先の殆どが、やはりストック型のビジネスを上手に行っている先に原則限定しており、それが奏功していると、当該事業担当の高橋常務の説明がありました。
この高橋さん、証券会社や投資銀行等の経験は一切なく、2000年に新卒で当社入社のたたき上げだそうです。
その他、金融事業の説明で、当社がカンボジアなど新興国におけるマイクロファイナンスの分野で確たる地位を構築している様子なども責任者の口から直接伺うことが出来たので、私としては投資先としての信頼感が確実に増した収穫のある総会等参加となりました。
以下はお土産の写真です。

I hope you like it.