日経に「株高の陰で資産上昇、都会には住めない マンション頭金3000万円時代」(会員限定記事)という記事が出ていました。
今日は、この記事に示唆を得て、ブログ記事として取り上げたいと思います。
まずは、この日経の記事の概要から
不動産経済研究所によると、東京23区の新築マンションの価格は今年4〜9月の平均価格で1億3309万円と前年同期に比べ1.2倍になったそうです。
「東京で住宅を取得するには、3000万円を超す頭金を用意するか、40年近い長期間のローンを組む必要がある」。国土交通省は今年、不動産取得を巡りこんな試算をまとめた。
35年の固定金利ローンをフラット35で組む場合、最大借入金額が8000万円であるため、都区部で分譲マンションを買うには頭金を3181万円用意する必要があるとはじく。年収の3分の1の年319万円を返済にあてる必要もある。
頭金なしで変動金利ローンを組んだ場合は完済までに39年かかる。「試算時点に比べ変動金利は上がっている。今後、さらに返済期間が延びるリスクもある」(国交省の担当者)
個人的な経験も踏まえた私の考え
少し前まで、住宅ローンの一般的な借入期間は最長35年でした。そして、私の記憶が正しければ、実際の平均的な返済年数は16年とか17年ぐらいだったと思います。
しかし、上記の通り、物件価格が高くなる状況等を踏まえ、最長50年の期間の住宅ローンを提供する金融機関も出現しています。
率直に申し上げて、借りる方も借りる方、貸す方も貸す方。大丈夫?というのが感想です。
私が初めて新築マンションを購入したのは、今から25年前でした。その頃は、今の様に不動産価格は高くなく、今から見れば、それほど無理をせずに購入出来た時代です。
私の場合、投資しているお金をなるべく減らしたくなかったため、頭金は最低限にして、家を購入する際に金融資産をなるべく減らさない形(=その分、借入は多くなる)で最初の家を購入しました。
これを私の中では、住宅ローンとの両建て投資、すなわち「レバレッジ投資」と称していて、当時のブログタイトルも「レバレッジ投資実践日記」としていた時期があったくらいです。
その後、繰り上げ償還もせず、敢えてローンを「引っ張った」のですが、それでも株式投資が順調だったこと等から10年で完済。以降、次に家族が増え大きめなマンションを購入する際、最初の物件(東京の田園都市線の人気駅が最寄り駅)がなかなか売れず、やむを得ず、一時的にダブルで住宅ローンを抱える経験をしたことがありますが、3つ目の物件(これは息子が私立高校に通いやすい場所に住み替え)や4つ目の物件(昨年購入)は、最初から「現金購入」しました。
なので、総じて、家には過度な資金を投入することなく、健全な財務運営で、一貫して「持ち家」を維持しています。
現在の不動産環境は、昨年、購入した際、よく認識したのですが、資材価格の高騰に加え、人手不足が重なり、特に都内に関しては、構造的に新しいマンションの供給が減っています。
不動産業者としては、無理に価格を抑えて供給しても利鞘が薄いため、タワマン等高額物件に偏る経営方針を取らざるを得ないのだと思います。つまり、供給面から言えば、今後とも安いマンションの供給は期待しずらいでしょう。
少し状況は変わりますが、現在の様に家を購入するのが難しかったのは、80年代後半の日本のバブル期。ちょうど、私より20歳ぐらい年上の「団塊の世代」が家を購入した時期にあたります。当時は、やはり都内に家を買うのは、ごく限られたお金持ちだけ。皆さん、相当、郊外に家を購入したことを当時の上司から話を聞いた覚えがあります。
その後、バブルが崩壊して、株価だけでなく、不動産価格も低迷する時代があったのですが、現在、投機的なマネーの流入もあって、再び、庶民には都市部で家を購入するのは困難な時代になっています。
そうですね。私自身は昨年コンパクトなマンションを都内に買いましたが、今は無理に買う必要もないかな・・・・。
I hope you like it.
