つばめ投資顧問の「顧問」に就任

『おけいどん式ほったらかし米国ETF入門』を読んで考えたこと

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先月発売された桶井道さんの上場投資信託(ETF)投資に関する本を読了しました。

結論から申し上げると、実際に長く投資を続けている「実践者」ならではの、細かいところまで、行き届いた投資本に仕上がっていて、私にとっても非常に参考になる良書でした。

そして、この本は読んで終わりではなく、東証や海外に上場している米国株などのETFの中から、著者がチョイスしたオススメETFのカタログとなっており、折に触れて辞書のような感じで「使える」一冊だと言えます。

ご興味をお持ちになった方は、ぜひ、書店で手に取って確認してみてください。

著者がETFを推す理由

今回は書評というよりは、私が本書を読んで、独自に考えたことを書く記事なのですが、その前に本書第1章「なぜ億り人は投資信託ではなくETFを選ぶのか」に記載されている、著者が「米国ETFを推す理由」の部分から、米国に関する記載を除外して、ETFを推す理由として引用したいと思います。

・ETFは分配金があるので「出口戦略」が不要(取り崩しに対する心配が少ない)
・ETFは投資信託より銘柄のバリエーション(種類)が多い
・ETF1本に投資するだけで分散投資になる
・ETFなら取り崩すための投資判断が必要なく老後も安心
・ETFなら生涯「ほったらかし投資」も可能、誰にでも真似できる

分散投資という点では、何もETFではなくとも、一般の投資信託でも可能ですが、ポイントは「分配金」にあるようです。

将来、例えば、80代などの高齢になった際、若い時と同じような正確な投資判断が果たして可能か?

高齢になってから、投資信託の取り崩しのパーセンテージや口数の変更を、間違いなく判断することができるか?

と疑問を呈しています。

また、要介護状態になるリスクなども考慮に入れるべきであるとも、おけいどんさんは、現在、実の父親を介護している経験などから指摘しています。

その点、ETFの分配金はいわば「強制的な利益確定」であり、リタイア後において「分配金+年金収入」の範囲内で生活ができるのなら、自分の意思で元本を取り崩す必要がないため、誰にでも実践できるとしています。

以上が、他にもいろいろ書かれていますが、ETFのメリットに関する説明でした。

実際には、「米国」ETFは規模(純資産総額)が大きいものが多いことなど、「米国」ETFを推奨する説明がなされていますので、ご留意ください。

エルが考えたこと

上記の通り、本書は辞書的な使い方をする場合、非常に重宝な本ですので、実際にどのETFを購入するか検討する際に、役立つと思います。

ただ、私は本書を読んで、将来の自分の資産運用に思いを馳せました。

シンプル化を図る

現在50代の私も、いずれ、もっと高齢者になります。その時、投資判断が今よりも鈍くなる可能性は否定できません。現在のように何十銘柄もの個別株に投資することは難しくなる。そう考えておいた方が無難でしょう。

そして、私の身に万が一のことが起こった場合、残された家族が資産運用を継承することも念頭に入れておく必要があります。

こうしたことを考えますと、今から「いつまで」とは明言できないまでも、いずれ必ず資産運用の方法について「シンプル」にする必要性を感じています。

制度変更の可能性

私は今から約3年半前から、仕事を辞めて専業投資家に移行していますが、一般的な人と同様の引退後の生活までは、まだ時間が10年くらいあります。

これまでに形成し、さらにこれから更に増える資産も、最終的に「使ってなんぼ」です。そのため、積極的な消費活動に転じた時には、資産を取り崩すことも念頭に置いています。

果たして、投資信託などを売却することにより資金を準備するのがいいのか、配当・分配金という形でもらうのがいいのかは、その時の税制などによっても、有利・不利が変わってくると思われます。

そのため、私としては、現時点では、将来の姿を今から決め打ちせず、ETFや個別株などからの配当・分配金による収入と、投資信託を取り崩す方法の両方で準備を進めようかと考えています。

日本株からのインカムゲインを増やす

私は米国株に関しては、配当よりも、あくまでも株価上昇を期待しています。もちろん、米国株にも高い配当の株式やETFはありますが、配当に関して二重課税があること、私の属性(無職)から外国税額控除で取り返す余地が殆どないこと等から、配当をもらうのであれば、日本株や日本株ETFの方が向いていると思うので、少しずつ、日本株からの配当金額を増やす投資戦略を取っています。

最後に一言

上記の通り、現時点の方針めいた事を書きましたが、いろいろと不確定な要素多く、今後ともブレながら、歩んでいくと思います。

その中で、やっぱり「米国ETFがいいわ!」という時が来たら、おけいどんさんの本の出番です(笑)

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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