つばめ投資顧問の「顧問」に就任

「8割経済」となる日本

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今日は最近本を読み終えて、強く感じたことを述べたいと思います。

まず、その読んだばかりの本は以下の2冊です。

『2040年の日本』(野口悠紀雄:幻冬舎新書)

『未来の年表 業界大変化』(河合雅司:講談社現代新書)

まず、両書に共通して重要な扱いをしているのが、日本の人口動態です。

少子高齢化などにより、日本はこれから「必ず」人口が減少、生産年齢の人口も減っていきます。

このこと自体は、たぶん殆どの人が「知っています」ね

でもです。

これを具体的に「我が事」として、自分の身に降りかかることとして、イメージできている人は、少数派なのではないでしょうか?

今回は本の紹介ではないので、本の内容について詳しく深入りはしませんが、ポイントとなる点を挙げてみましょう。

成長は全ての傷を癒すが・・・

高齢化する日本において、社会保障にかかる予算が毎年増加し、国の財政事情が厳しくなる一方ですが、国の財政収支試算において、経済成長率が例えば僅か0.5%違うだけで、国の運営の困難さが大きく異なってきます。

よく言われることですが、「成長は全ての傷を癒す」ので、国はどうしても楽観的な予測を立てがち

実際には1%の実質成長ですら難しいのに、日本政府の長期推計では、さしたる根拠もなしに、今後、2%程度の実質成長率が想定されている場合が多いというリスク要因を抱えています。

少子化の下で、1%成長することがいかに難しいか。それなのに、高い成長率の前提を置くことで深刻な問題を隠蔽しているのです。

GDPが日本の10倍になる中国

その一方で、隣国の中国は着実に大きくなっていきます。OECDの予測では、2060年、中国のGDPはなんと日本の約10倍の規模になるとのことです。(ちなみに両国のGDPの規模がほぼ同じになったのは2000年頃)

そして、円安もあって、円の購買力は1960年代の水準まで逆戻り。一人当たりGDPで台湾にも抜かれました。

日本は「貧しい国」にどんどんなっている。これが厳然たる事実なのです。

医療・介護問題

上記の政府の根拠レスの楽観的な見通しではなく、ゼロ成長を前提とすると、社会保障の負担を一定とするためには、給付を現行よりも4分の1削減するか、あるいは4割の負担増という厳しい未来が待っています。

めまいがしますね。

野口氏によれば「85〜90歳では要介護・要支援になる確率はほぼ5割」であり、90歳以上の夫婦とも介護・支援不要の確率はわずか5%と言いますから、超高齢化社会では「誰もが要介護」になります。

そのため、20年後は「医療・福祉」が我が国の最大の産業になるという異常な姿が展望されるとのことです。

ぞっとしますね。

医療技術などテクノロジーは進歩する!

それでも、明るい話もあります。今後、がんや視覚障害の克服、エイズの根絶など、相当な医療技術の進歩が見込まれているのは、少し救われます。

一方で、自動運転とEVが社会に導入が進むことで、タクシーなどのドライバーの失業、駐車場の不要化による地価への影響、そして警察が大量の余剰人員を抱える事態になると予測されていました。

以上が主に野口氏の本の重要な箇所

今度は『未来の年表 業界大変化』から、より業界に焦点を当てた部分を挙げていきましょう。

人口減少=仕事の現場の縮小

改めてですが、人口が減少することは認識していても、その「意味」を正確に理解していますか?

「人口減少社会」では、企業や政府・地方自治体の「仕事の現場」に大きな変化が生じます。

今後の日本では、実人数が減る以上に、高齢化により消費量が落ち込む「ダブルの縮小」に見舞われるのです。

しかし、殆どの企業経営者の頭は従来の延長線上の考えが変わっておらず、マーケットが拡大することを前提にしていると著者は警鐘しています。

そして、少子化がもたらす最大の弊害は、各所で若い世代が極端に少ない状況が常態化し、社会や組織の勢い(=活力)が削がれることにあります。

「8割経済」への備えはできているか

2020年の時点で、女性人口の過半数が50歳以上になり、2050年には消費者の4割が高齢者になる日本

そのイメージは、現在の日本と比べるとあらゆるものが2割程度縮小した経済・社会と言えるでしょう

そして、問題となるのは単にマーケットの規模が小さくなることだけにあるのではありません。若い人が少なくなることで、仕事の現場での仕事の担い手が多くの業界で絶対的に不足する事態が予測されているのです。

例えば

(自動車産業)
整備士不足で、事故を起こしても修理できる人がいない

(地方紙・ローカルテレビ局)
マーケット縮小により淘汰が進む

(物流業界)
ドライバー不足で、2030年、10億トン以上の荷物が運べない

(住宅業界)
30代が減って、新築住宅が売れなくなる

(インフラ)
財源と担い手の両面の問題から、老朽化した道路が補修されず放置

地方の過疎地の水道料金が大幅に高騰

(医療業界)
医師の地域偏在や診療科偏在により、地方の医師不足。一方で、2030年代には「患者不足」が起こる
「無医地区」が急増

(寺院)
檀家制度が崩壊。寺院を続けることが、ますます困難に

(自衛隊)
安全を守る人が大不足。60代の自衛官が80〜90代を守る社会に

他にも、具体的な事例が掲載されていました。

両書を読んだ私の感想ですが、やはり日本の将来はかなり厳しいと言わざるをえません。

これからの個人と企業は、日本だけを念頭において生活や経営をするのではなく、目を常に世界に振り向けていくことが求められるでしょう。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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