つばめ投資顧問の「顧問」に就任

金融資産5000万円 50歳と30歳では「意味が違う」

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エルです。

今、一番ホットな話題の一つは、金融庁が出した報告書ですね。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書

 

老後への備えが2000万円必要とか足りないとか騒いでいるあれです。

個人的には、中身は至極当たり前のことが書かれていると思いますが、一般論の話は「私」にはあまり参考にならないです。

そして、多分、あなたにも

だって、一人一人、収入、家族の数・形態、自宅の有無、生活費、親の介護の状況等何から何まで違うのですから、将来必要となるお金の金額も千差万別だからです。

同じ金融資産の金額でも年代によって意味は異なる

今回の投稿は、自分が仮に5000万円を30歳の時点で持っている、そして、同様に50歳の時点で5000万円を持っていると想像して読んでみてください。

5000万円を30歳で持つ

・30歳と言えば、仕事にも慣れ、職場の一番の戦力になっている頃です。私の経験だと、この頃が一番労働時間も長く「働いている感」満載でした。でも、給料は管理職にもなっておらず、とてもとても5000万円なんて貯めるのは無理でした。(時給はマクドナルドのバイトくらいだった?)
・でも、あなたは何かの投資が大当たりして5000万円を手にすることが出来たと想像してみてください。あなたが、獲得した資産は年齢の割には明らかにレアケースですね。
・仮に独身で、そのまま独身で過ごす決心をしたのであれば、アーリーリタイアも夢ではないかもしれません。しかし、家族持ちでそれを決心するのはまず無理でしょう。だって、人生はこれからの方が長いのです。人生100年時代とか言われますが、別にそこまで生きないとしても、仮に80歳までだとしても「残り50年」あるわけです。生活費は年にどれくらい必要ですか?年金が受給できるまでにトータルいくらお金が必要ですか?

5000万円を50歳で持つ

・では、今度は同じ5000万円を30歳から20年後の50歳の時点で所有しているとしたら、どうでしょう。私は家族持ちですし、実際にその歳で資産形成した金額は異なりますが、そうですね、もし独身だったら、リタイアしたかもです。少し微妙ですが。
・ただ、30歳時と大きく違うのは、曲がりなりにも50歳までの20年間の生活費を賄ってきた上で、50歳になっていることは大きいということです。何を当たり前のことを言ってるねん、と思うかもしれませんが「20年間」はやはり「長い」です。もし、50歳前後の年齢にあなたがなっていれば、職場での今後のポジション(収入も)が大体どの様になるか想像できますし、公的年金の将来シミュレーションなんかも、30歳の頃と違って精度を高く見積もることが出来るのは「30歳との大きな違い」です。

人より早く資産形成が出来たからといって油断は禁物

・今回の投稿でお示した「5000万円」は、何か特別の意味(根拠)がある金額ではありませんが、1000万円とか比較的到達しやすい金額ではない、もっと大きな金額として例示しました。
・ここで、言いたかったのは、若い時のお金はそこから将来長い間運用出来るという意味では、シニアに比べて有利だけど、人生の残りが長いということは、それだけ残された人生で必要となるお金も多額になるので、意外と楽ではないですよということです。(もちろん、早く資産形成できたアドバンテージはありますけど)
・一方で、若い頃にはお金を貯めることが出来なかったけれど、50代あたりまで年齢が達すると、人生の先行きの見通しがある程度出来るようになるので、少なくとも「わからない不安」は軽減されますよということです。
・なので、5000万円はとてもとてもという方は、この金額ではなく、自分の現状がしっかりと把握出来ているのか、否かを問うてみてください。ちゃんと「我が事」として、将来のシミュレーションを行えば、冒頭の金融庁レポートの「2000万円」云々の議論がナンセンスであることが分かるでしょう。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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