つばめ投資顧問の「顧問」に就任

HOYAの株主総会に出席

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エントリー「6月と言えば「株主総会」です。」で予告していた通り、本日、HOYA株式会社(7741)の株主総会に出席して参りました。(同社総会の参加は今回初めて)

簡単に、当社概況および総会の状況についてレポートします。

当社概況

当社は業界としては「精密機器」に分類される、私が昔から好きな会社です。眼鏡レンズ、半導体製造用マスクブランククスに強みを持つ。ちなみに、1941年創立、東京・保谷町(現在の西東京市)の工場で光学ガラスの製造を開始したのが社名の由来です。

ポートフォリオ経営

当社は複数の異なる事業を同時に展開し、バランスをとりながらグループ全体の収益性・安定性・成長性を確保していく「ポートフォリオ経営」を行なっています。現在は、「情報・通信」と「ライフケア」という二つの大きな事業分野を柱に据え「情報・通信」の分野で圧倒的な競争力を発揮し、高いシェアで安定的に収益を確保する一方、「ライフケア」分野へ積極的に経営資源を投入することで成長を加速させています。

情報・通信事業

<エレクトロニクス>
・半導体製造用マスクブランクス・フォトマスク
・液晶パネル製造用大型フォトマスク
・HDD用ガラスディスク
<映像>
・光学レンズ・光学ガラス材料
・レンズモジュール
・レーザー発振器/UV光源

ライフケア事業

<ヘルスケア>
・メガネレンズ
・コンタクトレンズ専門小売店「アイシティ」
<メディカル>
・医療用内視鏡
・白内障用眼内レンズ
・人工骨/金属性インプラント

総会内容

今回の第81期定時株主総会は西新宿の「ベルサール新宿グランド5階」の「コンファランスセンター」にて開催されました。今月やはり参加したソニーに比べると、随分と小ぶりな会場でしたが、その分、役員の皆さんの顔を近くで拝見することが出来ました。なお、今回は事業報告等の報告と、決議事項は取締役6名選任の件(1件)とシンプルな内容でした。

第81期の事業報告、連結計算書類ならびに会計監査人および監査委員会の連結計算書類監査結果報告の件

前期は過去最高の売上高と利益を計上。そして、増配となりました。詳細は「決算説明会資料」をご参照ください。

取締役6名選任の件

以下の6名が議案通り選任されました。カッコ内は主な経歴。
・内永ゆか子(元日本IBMの女性初の専務、ベルリッツコーポレーション元CEO)
・浦野光人(元ニチレイ社長)
・高須武男(三和銀行出身、元バンダイ社長)
・海堀周造(横河電機会長)
・吉原寛章(元KPMGインターナショナル副会長)
・鈴木洋(当社CEO)

主な質疑

(一部抜粋)
Q:国際展開が進んでいるが、海外の売上などの現状と今後の方針は?
A:地域別売上は約3割が日本、海外が7割の構成。アジア向けがトータルでは日本を上回り一番多いが、アメリカが15%、中国が8%と両国のGDPの規模に比べて少なく、これを拡大することが課題。(注:数字がよく聞き取れなかったので、数字は決算短信の数値を記載)
Q:製品にはプラスチックが使われているものが多いが、現在世界ではプラスチックの利用を削減する動きにある。HOYAとしての考えは?
A:プラスチックが使われている主な製品は眼鏡レンズがある。実は眼鏡レンズは当社が顧客に納入した後、最終ユーザーの利用にあわせて加工し70〜80%が削られる。この過程で出てくる排出物の処理が課題。最終的には自然に還る材質が望ましく、当社としても研究しているが、製品(眼鏡)としての性能と両立させることが必要
Q:非常に買収が多いが、買収する相手はどの様にして見つけているのか?証券会社経由か?
A:証券会社からは毎日の様に提案あるが、証券会社から持ち込まれる案件は必ずしも当社ニーズに合っておらず、かつ、入札案件となるため当社目線(ハードルレート)をまずクリアしない。相手先は基本、自分たちで見つけている。当社では、将来見込まれるROA等について厳しい基準を設けている。当社はキャッシュ・リッチなので、本来であればもっと買収にお金を使う余力もあるが、高値掴みをしてもいけないので、現状程度の買収となっている。CFOの目が厳しい。
Q:社外取締役の目から見た課題は何か?
A:(小枝至)当社はこれまでイノベーションを起こして成長してきたが、今度ともイノベーションが求められる世界の中でこのスピードを向上していけるかどうか。それと、経営層の将来のリーダーの育成を十分行なっていけるか(その体勢にあるか)

当社製品展示

総会終了後、総会会場の横の当社製品の展示コーナーに足を運びました。

夜盲症患者をウエアラブル端末で支援(参考リンク

Audio Glass」骨伝導・調光サングラス

その他

・HOYAについては、冒頭「好きな会社」と書きました。当社は1973年の東証上場以降、一度も赤字になったことがありません。「事業ポートフォリオ経営」と、強みを発揮できるニッチ市場を開拓・育成し、そこで高シェアを獲得することで利益を最大化していく「小さな池の大きな魚」戦略を行ってきた結果です。
・この様に、業績の安定性と成長性を兼ね備えた当社については、鈴木社長(取締役在任期間26年)が社長になる頃から注目していました。初めて投資したのは、2000年前後だった様に記憶しています。
・今回、楽天証券の取引履歴によれば、2007年12月に売却して以来、実に12年ぶりに株主となったわけですが、日本株の中では「コア」の一角として長期保有していく所存です。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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