つばめ投資顧問の「顧問」に就任

著名個人投資家2人が共通して重視する「ビジネスモデル」

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最近、あまり本が読めていないのですが、先週末は少し頑張って読んでみました。

その中で、セミリタイヤ後、個人投資家の勉強会で時々顔を会わせることのある2名の個人投資家が書いた本を読みました。

DAIBOUCHOU さん

・一人目はDAIBOUCHOUさんです。2005年に200万円を元手に株式投資を開始。ITバブル崩壊時の暴落を資産バリュー株で回避し、不動産・流動化株への逆張り投資で財をなし、パソコン営業のサラリーマンから専業投資家へ。
・巧みに信用取引を活用し、一時期は10億円を超えるまで資産が「大膨張」した経験の持ち主です。リーマン・ショック後、例に漏れず資産減少したこと、家族を持ったことをきっかけとして、現在は安定重視の分散投資のスタイルにシフトしています。
・株式投資成功への方程式は、ズバリ「割安の株を中・長期保有する」ことで、世の中はまだあまり気づいていないが、成長する要素が多分にあり、なおかつ割安になっている銘柄に「狙い撃ち」します。
・安定運用に切り替え後も、漫然と分散投資するのではなく、自分が得意であったり有望だと考える「(複数の)セクターへの集中投資」「関連株への分散投資」「信用取引の導入」により、成功を収めています。
・マンションなどの集合住宅向けにインターネットの常時接続などを提供している会社や、社宅管理をしている会社など、投資先のビジネスモデルを決算書よりも重視。同じ業界内にある複数の企業をホームページや求人情報など細かい点まで見比べて分析し、納得がいったところに投資しています。
・私は今回読んだ本の旧版(2006年1月)からの読者ですが、2018年6月出された本書では、その後の投資歴の変遷の細かいところまでフォロー。同期間に投資をしていた私にとっては、あの時は俺もああだったなと自分の投資と比較して読むことが出来ました。
・なお、一番最後の第5章では「信用取引術」について、書かれています。私は未経験の部分ですが、今後の課題の参考図書としたいと思います。
・「個人投資家は、タイミング、投資期間、投資商品、資金量、すべて自由な判断で売買できる有利な立場」にあり、会社の方針や上司の指示の制約を受けることもなく、自分の有利な土俵で戦えば、機関投資家にも互角に戦うことができるはず、との考えは全く同じです。

すぽ さん

・続いては、投資ブログ「すぽさん投資ぶろぐ」を運営している「すぽ」さんです。『日本の億万投資家名鑑 実践編』(日経BP)において、現役の個人投資家が参考にするブログ部門で堂々の1位に輝いた著名ブロガーです。当該ブログの中で読者を巻き込んだ企業分析の議論を展開するのが受けている様です。
・すぽさんも、元々はIT系企業に勤める普通のサラリーマンでしたが、「お金の神様」と呼ばれた邱永漢氏の本に感銘を受けたことをきっかけとして投資を開始。2011年から2017年にかけて資産が10倍超になった実績があり、昨年から専業投資家に転身。2019年9月に初の著書の出版に至っています。
・すぽさんも「中長期的に成長する企業を見極めて安い価格で買う」という点では、DAIBOUCHOUさんと同様です。重視するのは「市場環境」と「ビジネスモデル」。成長株投資に力点を置いているため、投資先(候補含む)のビジネスについて、「そもそもニーズが溢れているか」が何より重要と言います。
・企業の成長を予測するためのステップとして、1)過去の業績を確認するのは当然として、2)成長余地を考える際には、ユーザー数、一人あたり売上など重要指標の確認に加え、ブロダクト・ライフサイクル理論をイメージしながら、成長余地を推測。そして、3)「お客さんの立場になって」、実際のサービスを体験したり、それが出来ない場合でも、極力、HPなど公開情報の中から代替情報を徹底して収拾するスタイルを取っています。
・特に重視する「ビジネスモデル」に関しては、投資対象の企業のビジネスモデルが1)ストック型、2)消耗品高収益型、3)プラットフォーム型、4)地理的優位型、5)シェアNo.1型のいずれになっているかどうかを、営業利益率やビジネス環境などを注意深く確認しながら、最終的にその「会社の強み・ビジネスモデル」が腹に落ちるまで分析していきます。
・そして、「成長・ビジネスモデル・割安」の最後の部分については、株式市場において株は概ね4つのランクに分かれているとの考え。それを「株価」と「期待される成長力」の関係で整理しています。詳しくは本書をお読みください。

最後に

・今回、お二人の本を読んで、それぞれアメリカ株や中国株、韓国株など海外株式への投資経験があったり、私との共通点もありました。当たり前ですが、共通しているところ、していないところたくさんありますね。
・また、DAIBOUCHOUさんは現在は100銘柄以上に分散投資していますが、すぽさんは5〜10銘柄に集中投資。そして、信用取引を行うDAIBOUCHOUさんに対して、「レバレッジは絶対使わない」方針(すぽさん)と真逆です。この様に、投資の世界で常に通用する「唯一絶対の真理」はなく、各個人投資家が、自分の経験であったり得意分野を活かしながら、それぞれの置かれた環境(家族のありなし、資金量など)に応じて、まさに「自分が納得いく方法」で行えば良いことを、改めて認識しました。
・両書共に、私の今後の投資を行う上で大いに「ヒント」ありでしたよ。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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