先日、何がきっかけかは覚えていないが、高校生の息子とお金の話になり、株式投資について親子で語る時間があった。
高校生相手なので、わかりやすく説明したが、本質的な内容だったと思うので、再現してみたい。
<業績を確認する>
・会社が「株式」というものを発行して、それが「株式市場」で売買されていることは、毎日ニュースになっているから知っていると思うけど、お父さんはもう何十年も前から投資をしている。
・株式投資をするには投資資金が必要だが、それがある前提で、では何から始めたらいいと思う?まずは、会社の決算書などを分析して過去の「実績」を確認することから始めるのだ。
・学校の成績でも、スポーツの世界でも「実績」があるやつが、次も良い成績を残す可能性が高いけど、それと全く同じことが言える。
<資産の中身を確認する>
・会社の決算書には、一定のルールに基づいて、その会社が保有している資産や銀行などからの負債などが計上されている。その金額は大小様々。同じ業界の会社だと割と似た傾向にあるけども、過去の利益で積み上げてきた蓄積の大きさが自己資本というところに差となって表れている。
・お父さんくらいになると、その会社が儲かっている会社か、経営が安定している会社か、それともお金に困っている会社かなど、決算書を手にして瞬時に分かるようになる。
<所属する業界の状況を確認する>
・会社は経営者によって、業績が変わってくるのは想像通りだ。でも、その会社の主要製品・サービスの市場や業界の動向の影響からは免れることはできない。例えば、その製品・サービスを利用する人口が増える時期は、ほっておいても売上が伸びる時期があるが、逆に人口が減少し始めると今度はその会社の自助努力だけでは、なかなか売上が伸びなくなってくる。
・重要なことは、日本だけでなく、世界を取り巻く社会や技術の動向など「大きな流れ」を掴むことだ。
<株式を売買するのは「人間」>
・他にも、細かいことを言い出すと「割安度」など検討すべき項目はたくさんある。確実に言えることは、将来性のある会社に投資して、その会社が目論見通りにどんどん成長していけば、株主はお金持ちになることができるということだ。
・でも、株式投資が難しいのは、株式を「買いたい」「売りたい」と思うのは、人間であるということ。人間である以上、感情があり、株式市場が上昇している時には「強気」になり、逆に株式市場が下がりだすと今度は急に弱気になったりするんだ。普通、スーパーで売っているパンとかは安くなれば買いたい人が増え、値上がりすると売れなくなるけど、しばしば株式の場合は逆の現象が起こるっていうわけ。最近は「行動経済学」という学問の世界でも、お金と人間の心理面の関係などが大変注目されているんだ。
・お父さんは、この人間の弱さを利用して、よく他の人が株式に弱気になっている時に、大胆に投資してきた。お母さんにも、大きな投資をした時(売却した時も)には報告して、その結果上手くいっている「実績」で信頼を得ているんだよ。
<株式投資は「面白い」>
・この様に株式投資というのは、「会社の経営」の良し悪し、社会構造やテクノロジーなどの変化、人間心理など、非常に多くの要因によって影響を受ける「複雑」なものなんだ。でも、株式投資をするためには、別に簿記や会計士などの資格は全く必要がなく、学校の成績が良かった人が必ず上手くいくわけでも無い世界。
・お父さんにとっては、趣味と言っても良いくらいだけど、お前が将来自分で稼ぐようになり、もし株式投資をしたいと思う時があったら、いつでも言って欲しい。最大限のアドバイスをすることを約束する。
I hope you like it.