本を出版する前からメディアの取材を受けたり、ラジオにも出演していましたが、2月に本を初めて出してからというもの取材の依頼が本当に増えました。
そうした取材で最も共通して寄せられるのが、タイトルの質問です。
若い頃から考えていたわけではない
最近でこそ、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとったFIREという言葉をよく日本でも見かけるようになりましたが、私が若かった、例えば20代の頃、こんな言葉は目にしたことはありませんでした。
You’re fired.
「お前はクビだ!」はありましたけど(笑)
私はバブル崩壊直後の1990年に入社。当時の日本は1980年後半のバブルの勢いを残し、栄養ドリンク剤のCMのサラリーマン「24時間戦えますか」が流行語になったくらいの時代でした。
当然、私も真面目に働き、30代の管理職になる前くらいまでは毎晩遅くまで働いていました。
その割には残業代は・・・・そういう時代だったのです。
今で言うFIREのことは考えていませんでしたが、投資は始めていました。
これも、老後を心配してとかではなく、ただ単に余裕資金を自分の判断で売り買いできる「自己決定感」が嬉しかったのです。
なお、金融資産を増やすことだけでなく、本を読んだり、音楽・映画、海外旅行といったものにもお金と時間を使っていたことが、今となってはFIRE後の生活をより有意義なものとしています。
半沢直樹はご覧になりましたか
今から8年前、池井戸潤の小説「半沢直樹シリーズ」を原作としたテレビドラマが大流行しました。主演は堺雅人でご覧になった方も多いと思います。
当時、うちの息子たちもお父さんの勤める業界のドラマということで、珍しく毎晩テレビにかじりついて家族で観たのが懐かしいです。
このドラマでも、銀行員が本体の外に出向する様子が描かれていましたね
私が勤めた前職でも、最近では遅くなってきている様ですが、大体50歳になった頃に人事部から呼び出しがかかり、こういうやりとりがあるのです。
人事部:「エルさん、貴方には次グループ会社の部長として半年後に転籍してもらいたいと思う。急に決断はできないだろうから、来週くらいまでに奥さんとも相談してもらって返事を欲しい。」
結局、上記のやりとりをすることなく、私の都合で退職したので、細かいニュアンスはわかりませんが、先輩などから聞いた話です。
今は金融機関に限らず、どこでも60歳以降も働くのが普通の世の中になりましたが、少なくとも銀行では今も60歳定年前に本体とは別のところに親元の意向に沿って出され働くことが多いのです。
第二の人生を自分で決めたかった
少し、前振りが長くなりましたが、上記の「お年頃」になったとき、組織の言いなりになるのではなく、もし自分の意向に沿わない業界・会社であれば明確にNO!と言えるだけの「経済的自由」を確保しておきたかった。
そのことを、40歳前後からは明確に意識して、準備してきたというわけです。
おかげ様で、2020年頃、そうした転機がくると思っていましたが、2019年に家族との時間を大切にするためなどの理由により早期退職し今に至っています。
来年になれば「FIRE生活」も3年となります。
あっという間ですね
I hope you like it.