セミリタイア5年目の2023年を総括

投資信託等に係る二重課税調整制度について

この記事は約3分で読めます。

今更ですが、メモがわりに記事にしておきます。

米国株やETFを購入すると、年に数回(米国株の場合、年4回が多い)の配当や分配金を受け取ることができます。

配当には米国で源泉徴収10%の税金がある

口座開設している証券口座から配当が入金されると、特定口座、一般口座、NISA口座の全てが「米国で10%の外国所得税」の課税を受けます。その後、NISA口座以外は日本国内で20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)がかかります。(株式を売却して得た譲渡益には、米国での所得税はかかりません)

外国税額控除で外国で納めた税金を取り戻す

日本の居住者は、所得の生じた場所が国内・国外を問わず「日本で課税」されます。米国株等の配当にかかった米国での10%の課税は「二重課税」ということになり、NISA口座以外は「外国税額控除」の制度を使い「確定申告」をすることで取り戻すことができます。

「外国税額控除」はこの二重課税を調整するため、外国で課せられた税額を日本の所得税や住民税から差し引ける制度です。(総合課税もしくは申告分離課税による確定申告が必要)

ただし、これは全額を取り戻すことができるのではなく「一定の範囲」となります。詳しくは最後にご紹介する書籍などをご参照ください。

2020年1月以降の投資信託等の二重課税調整制度について

上記までは、米国株投資家ならご存知のことであり、面倒な外国税額控除についても、ある程度所得が多くないと取り戻せる税金も知れていることから「実施する人・しない人」両方いますね。私もこれまで、外国税額控除は適用を受けたり、受けなかったりでした。

従来、海外株・ETF等はこの「外国税額控除」を利用できましたが、海外に投資する「国内設定」の投資信託・ETFは二重課税の解消ができませんでした。

それが、今年から開始された「投資信託等の二重課税調整制度」により今年1月以降に支払われる投資信託等の分配金は、国税は一定の外国税額を控除して、二重課税を解消するための調整が自動的に行われるようになりました。(地方税はこの適用はない)

ここで注意点は、この制度の対象となるのは、外国資産(株式・不動産等)に投資を行い、そこから生じた利益をもとに投資家に「分配金を支払っている」投資信託やETF等であることです。

詳細は以下の参考リンクの一番最後の日本取引所グループの一番下に「投資信託等の二重課税調整制度の対象となる可能性の高いETF・REIT」のリストが掲載されていますので、ご参照ください。「iシェアーズS&P500米国株」(1655)などが載っていますね。

(参考)
投資信託等に係る二重課税調整について(楽天証券)
投資信託等の分配金に関する税制変更のご案内(野村證券)
投資信託等に係る二重課税調整制度開始のご案内(日本証券業協会)
東証上場ETF・REITの二重課税調整(外国税額控除)について(日本取引所グループ)

今回の記事は、はちどうさんの書籍を大いに参考とさせていただきました(笑)

『世界一やさしい 米国株の教科書 1年生』は長く使える1冊
米国株ブロガー歴において「先輩」の「はちどう」さんが、とってもナイスな本を出版されました。本日は本書のご紹介です。 まず、結論から申し上げますと、物凄く「完成度の高い投資本」に仕上がっていました。 はちどうさんのプロフィール ・ブログ「アメ...

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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