セミリタイア5年目の2023年を総括

指値(さしね)注文のリスク

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今日はアクティブ投資家らしい投稿です。

エルのことを、まさか「インデックス投資家」とまだ思っている方はいらっしゃいませんよね?(昔のブログ名はレバレッジ投資実践日記)

さて、今回は個別株・個別株同様の取引ができるETF(上場投資信託)への注文の方法に関するものをテーマに選びました。

株式の売買の注文の方法には、2つ方法があります。

指値(さしね)注文

成行(なりゆき)注文

一般的な説明

・まず、株式取引をしたことがない方を念頭において、まず、簡単に注文の仕方について触れておきましょう。現在の日本の株式取引は、買い(または売り)の注文を出す場合には、取引の量(株数)とともに、いくらで注文するか決める必要があります。

至極当然ですね。

この時、自分で値段を決めて「この値段で買いたい・売りたい」と値段を指定して注文を出すものを「指値」注文と呼びます。

一方、市場(マーケット)の実勢に任せて、注文を出すものが「成行」注文です。

この「指値」「成行」には、それぞれメリット・デメリットがあり、一般的な説明は以下の様なものです。

「指値」注文のメリット・デメリット

・まず、メリットは当然のことながら、自分の想定した価格で約定することができるということ。
・一方、デメリットは「価格」に固執することで、買いたいのに買えなかった、売りたいのに売れなかったということがあることです。

「成行」注文のメリット・デメリット

・そして、「成行」注文のメリット・デメリットは「指値」の裏返しになります。ほぼ確実(売買がほとんどない銘柄を除く)に約定できるメリットがある一方で、「想定外」に安い(高い)値段で約定してしまうリスクがデメリットになります。
(参考)「指値(さしね)」「成行(なりゆき)」とは?株の注文方法の使い方。メリットとデメリットを比べてみよう。(トウシル 楽天証券)

エルの考える「指値」注文のリスク

前置き

・申し遅れましたが、私は個別注文する際、99%は「成行」注文です。いつも自分では「男らしく成行!」と半分冗談で言っていますが、これは度胸の有る無しの話ではありません。私が「成行」で買ったり、売ったりするのは「今」約定することに意味があるからです。
・少し説明を補足しましょう。あくまで私の考えですが、私が株式の「買い」注文を出す時、それは「だいたいこの値段で自分の資産になったら、少なくとも二桁のリターンが得られそう」(イメージ)といった考えがあります。つまり、その日中に売り買いをするデイトレードじゃあるまいし、僅かな価格差は重要な問題ではないからです。むしろ、少し欲張ることで、手に入れたい株式がいつまで経っても自分のものにならないリスク(機会損失)を危惧します。
・「売却」の時もしかり。業績や将来性に懸念が生じたり、あるいは不祥事を起こしコンプライアンス面で問題が発覚した場合、株式を売却したくなったら、さっさと成行で売却します。だって、懸念が生じたものを、ズルズルと保有するのは精神衛生上もよくないじゃないですか。
・前置きが長くなりました。ここからが本題です。成行ではなく「指値」注文のリスクについて。冒頭で「指値」注文の「デメリット」として、なかなか自分の思うような値段で「約定できない」デメリットがあると書きました。これは、ほぼ全ての解説にそう書いてあリます。
・でも、私は「指値」注文には、ひょっとすると「成行」注文よりも「想定外」の価格で約定してしまうリスクがあります。「想定外だって?」どういうことかご説明しましょう。

「指値」注文で認識しておくべきこと

・「指値」注文は、通常(多分、必ず)注文の期間指定ができます。例えば、今週中とか何日から何日までという風に。例えば、月曜日100円だったA株に対して、金曜日までの期間を指定して90円の指値の買い注文を出していたケースを想定します。火曜日以降A株の株価は毎日変動しますが、なかなか思うように90円まで下がってくれません。「じれったいなぁ」とぼやきの一つも出る状況が続きました。そして、金曜日。注文を出した彼は仕事が忙しく、一日中会議でマーケットの様子も全くチェックできませんでした。お昼休みにスマホで証券会社のサイトにアクセスすると、やっと「90円で約定」していました。でも、それは「良かった」ではありませんでした。
・果たして、何が起こったのか。この日、株式市場はブラックマンデーを彷彿とさせる急激な下げ。なんと、市場全体の指数が20%も下がっていたのです。この様に、指数(例えばTOPIX)が20%も下がるパニック状態では、個別銘柄はその何倍も下げるのが出てきます。彼が注文していたのは、まだ上場間もない新興企業であったため、なんと終値は30%も下がっていました(注:実際にはストップ安など一定の歯止めがあります)。注文前の100円から1割安い90円で約定出来た!と喜んだのも束の間、下がったあとに成行で買えば、これより断然安い70円で買えた可能性があったという仮想事例です。
(厳密には成行注文にも似たことが当てはまりますが、成行の場合は「想定内」のはずです。)
・以上、指値の思わぬリスクについてでした。

I hope you like it.

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雑感雑記
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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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