2017年施行の法改正により、「個人型」確定拠出年金(個人型DC)に今年1月から「60歳未満の人は原則誰でも」加入できるようになりました。
私はこれまでは勤務先に企業年金があり、入りたくても加入できなかったのですが可能となりました。早速、エントリー「個人型確定拠出年金(iDeCo)は楽天証券に決めた」に書いた通り、加入手続を進めているところです。
今回は、この個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入をご検討されている方に「ぴったりの1冊」をご紹介したいと思います。
一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門
著者はファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さんです。
投資信託に関する著作を中心として、分かりやすい本を出されていて個人投資家の間でもお馴染みの方です。
個人型DCのメリットとは?
3つの場面で税制メリットを享受することができます。
<拠出時>
毎月の掛金を支払う時、全額「所得控除」の対象となります。その年の所得税が安くなり、翌年の住民税の負担も減ります。
<運用時>
運用している間の運用益は非課税。課税が繰り延べられるので効率的に運用できます。
<給付時>
運用してきたお金を受け取るとき、「退職所得控除」「公的年金等控除」の対象となります。最後は課税されますが、少ない負担で済みます。
これだけのメリットで十分ですよね?
受け取り方法に関する説明が充実
冒頭に書いた通り、私は昨年までは確定拠出年金には縁のない人間だったので、この話題は殆どスルーしてきました。そして、確定拠出年金とは言っても「お金」や「運用」に関することなので、「まぁ、ある程度知っとるわい」と余裕で構えていた部分もあります。
ところがです。
本書を読む前にまず山崎元氏の『確定拠出年金の教科書』読んでみて、「これは、結構複雑かも」と考えを改めたのでした。
そして、本書。
読む前の私の勝手なイメージは「分かりやすく書かれているだろうけど、きっとその分情報不足の部分があるに違いない」というもの。
でも、このイメージは「いい意味」で裏切られました。
とっても「理解しやすく」しかも「痒いところまで手が届く」感じに書かれていました。
私は読んだ本は、全て読後の満足度を星(満点は星5)で自分のために記録を残していますが本書は満足度★★★★☆と評価しました。単に分かり易いだけの本だったら、モード(星3つ)の満足度だったでしょう。
特に、受け取り時について、第5章「運用してきたお金をどう受け取るか」で1章を割いて詳しく説明しているのが、類書との差別化であり本書の「売り」でしょう。
というわけで、個人型確定拠出年金の制度の仕組みや、重要となる金融機関選びのポイント等必要な情報が1冊に「ぎゅっと」詰まった本書をお勧めします。
I hope you like it.