サイトアイコン 【L】米国株投資実践日記

楽天証券 投資セミナー 堀古英司氏の講演を聴講

今日は両国国技館において、私のメインで利用する楽天証券のサービス開始18周年記念投資セミナーが開催されました。

私は旧ディーエルジェイダイレクト・エスエフジー証券の時代、平成16年に口座開設して以来取引しています。

さて、プログラムは竹中平蔵氏の「脱グローバリズムで新たな局面に入る世界経済」だとか星野仙一氏の講演だとか他にも色々あったのですが、一番最後のホリコ・キャピタル・マネジメントCEOの堀古さんの話だけ、わざわざ聴きにお出かけしてきました。

せっかくですので、概要(本当にただの概要です。意訳も入っているので注意)をメモしておきます。

結論:米国株は長期的な上昇局面のまだ序盤である

最初に、堀古氏が一番言いたかったことを書いておきますと、リスクをとることが大事で、米国株は短期的には10%とかの調整はあっても、これから美味しい上昇相場があるということ

リスクをとることが大事

リスクをとることが何よりも大事であり、運用をしている私にとっては、実は皆さんにいかにリスクをとってもらうことが大事だと考えている。

リスクをとることを邪魔するメディア

一方で、リスクを取らせない様に働く力がある。それはメディア。SNSとの競争で、とにかく伝統的なメディアは大変。そのため、一般人を怖がらせることで、注意を引くことに躍起になっており、少しのことをオーバーに表現しがち

NYタイムズも反トランプ大統領で読者の支持を集めた。一方でメディアは、例えば、トランプ大統領が誕生してから行われた議会の選挙において、共和党が4連勝した事実等を殆ど報道しないなど、公平性を犠牲にしている面があり、事実を必ずしも表していない。

長期金利は重要な指標

トランプ大統領が誕生して成長率が高まる期待から、米国の長期金利が上昇したが、足元では原油価格が弱く、インフレ関連の指標も弱いなど、長期金利は上がりにくくなっている。

長期金利上昇→金融株上昇→全体相場への波及という経路であったが、足元ではむしろ金利は下がる可能性もある。(この後、政治日程に絡めて話がありましたが、メモを取り損ねました)

アメリカ株は長期的に強い上昇局面

現在は2013年から始まった長い上昇局面にある。これから10年から15年相場は続く。

一番の理由は人口動態が経済をサポートするため。日本も米国も多くの国が、大体、40〜45歳の人々が多いとき、経済は活況となり株価も上昇する傾向がある。日本の1990年ごろもそうだった。

米国では、過去最高の人口ブームであるミレニアル世代(1980年〜1999年生まれ)がこれから、こうした年代にさしかかる。一方、日本は今団塊ジュニアが経済を引っ張っているが、人口動態の面だけで判断すると今がピークの可能性もある。

有望な業界

<航空業界>
航空業界といえば、最近は乗客と乗務員のトラブル等悪いニュースが目立つが、これはSNSが発達したことによるもの。実は米国における航空業界に対する利用者の満足度調査の結果は過去最高に良い。

そして、評価だけでなく業績も良く、マージン(利益)は米国産業界全体と比べ、1.5倍のマージンとなっている一方で、株価はPERで10倍程度となっている。これは、業界再編が進み、大手4社体制となったことによるもの。

あのウォーレン・バフェットも昔は航空業界は投資に最も相応しくないと言っていたが、今は評価を変えて、各社の上位株主となっている。私としては、今後3年で100%(株価2倍)のリターンが期待できると考えている。

<金融業界>
金融業界はリーマンショックの経験から、金融規制が強化されてきた。それが、トランプ大統領になり金融規制改革法(ドッド・フランク法)が緩和されることが期待される状況となっている。

来年、緩和されるとすれば、ROEの向上により現状のPBR1.0倍から1.5倍への上昇、すなわち株価の50%上昇が期待できる。ただし、簡単に事が運ばない可能性もあるが・・・

ダメな業界

良い業界だけでなく悪い業界も挙げておくと、ショッピングセンターREIT。足元ではテナントとの長期契約の関係で賃料収入が入ってきているが、アマゾン等オンラインとの競争等により顕著に状況は悪化している。REIT投信に投資している投資家は注意して欲しい。

為替相場(ドル円)の行方

何度も申し上げているが、2011年にかけての「円高」の局面は終了。ただし、トランプ大統領誕生後の急速なドル高もあり、ドル高方向への動きは当面は鈍ると思われる。東京オリンピックが終わったあと数年後には、1ドル=150円になっているのではないか。

最後に

高校1年生の時、父が肝炎で亡くなり、辛い思いをした。でも、当時はなかなか治らなかった病気も、ITの発達やリスクマネーの存在に支えられた医薬業界のチャレンジにより、今では治る病気となった。

私が以前出版した『リスクを取らないリスク』という本を横浜のセミナー会場で販売した際、本の印税はすべて医療の改善のために寄付する趣旨にご賛同いただき、たくさん買っていただいた。あたらめて、感謝を申し上げたい。

NYから東京に来る飛行機の中で「村上ファンド」の村上世影氏の『生涯投資家』を読んだが、村上氏も寄付等に注力していることが書いてあった。

会場にいる皆さんにも、預金に眠るお金を少しでも多くリスクを取るお金にシフトしてもらいたい。そして、たくさん儲けて欲しい。きっと、そのお金は社会的に意味のあるものとなるでしょう。

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