つばめ投資顧問の「顧問」に就任

半導体関連が牽引する日本株

この記事は約3分で読めます。

ひとつ前の記事(「投資信託」が1億円に到達)でも言及しましたが、本日の日本株は1989年12月末の日経平均株価の史上最高値(3万8915円)まで50円ほどまで迫りました。

個人的には、バブル「後」の高値を更新したと、いつまでも新聞・テレビで連呼されるのを見聞きしたくないので、あっさり記録をクリアして欲しいですが、そもそも、当該指数に過度にこだわるのはナンセンスだと思っています。

日経平均あれこれ

指数の連続性がない

これは、投資年数が長い人であれば、周知のことですが、2000年4月に採用銘柄225銘柄のうち、一気に30銘柄の大幅な入れ替えを行なったことがありました。その際のやり方が稚拙だったため、指数に「断絶」が生じたと、当時、各方面から日経は揶揄されました。

気になる方は「日経平均 断絶」とかで検索してみてください。

確かにバブルだったが会計が違う

現在の日経平均の16倍程度の予想PERと1989年当時のPER(60倍程度)を、金融・マーケット関係も含めて、表面的な数値の大小でもって比較するコメントをよく見かけます。でも、私からすれば、全くのナンセンスです。

なぜなら、当時の日本企業の決算書は今とは「全く異なる」からです。

上記の通り、当時の日本企業のPERやPBR(今話題ですね)が非常に高い数値になっていたのは単に株価が割高だったことだけに原因があるのではなく、そもそも米国等とは異なる会計制度だったからなのです。

そのため、1990年代後半になって、個別決算ではなく「連結決算」ベースが原則になったり、いわゆる時価会計が導入される等の抜本的な変更が行われました。私は当時金融機関に勤務していたので、財務分析に必要な知識を必死になって覚えた記憶があります。
(参考)会計ビッグバンとは?導入の歴史や影響をわかりやすく解説

こうした制度変更があったからこそ、今ではあまり会計制度の違いを気にすることなく、同業種であれば、例えば日米の企業を手軽に比較できるのです。

ちなみに、もし、1989年当時に上場していた企業が今も存在し、かつ連結ではなく単体(個別)の決算しか行なっていないのであれば、当該企業については過去と現在のバリュエーションの比較をしても良いでしょう。

半導体関連の影響力

少し御託を述べましたが、ここからが本題。

昔の日経平均は構成銘柄が古臭い企業ばかりでしたが、今は日本の代表選手が相応に集められたものになっています。

そして、株価の高い一部値がさ株の指数に及ぼす影響力が大きくなっており、足元では今世界的に株価が好調な半導体関連が約1割になっていると、指数算出先の日経が記事にしておりました。
(参考)株高、半導体依存深まる プライム時価総額の9.4%に(会員限定記事)

この記事では以下の10銘柄を「半導体関連」として扱っていました。
・SCREENホールディングス
・ディスコ(エルが保有)
・アドバンテスト
・ルネサスエレクトロニクス
・東京エレクトロン(保有)
・信越化学(保有)
・レーザーテック(保有)
・HOYA(保有)
・ソニーグループ(保有)

記事では私も受益者である「コモンズ30ファンド」においても、過熱感を感じ関連銘柄のウエイトを下げる動きに出ていることなどを紹介。

確かに、かなり株価は上昇していますね。

私は上記10銘柄中6銘柄に投資しており、投資簿価に対しディスコ、東京エレクトロンは約3倍、信越化学、レーザーテック、ソニーは約2倍に上昇しています。

他にも、半導体関連株はあるため、ウエイトを引き下げたくなる気持ちも少しはありますが、当面は今の強いモメンタムをそのまま享受したいと考えています。

頑張れ、日本の半導体産業!

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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