つばめ投資顧問の「顧問」に就任

ちきりん『未来の働き方を考えよう』は若者も中年も読むべき好著

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【L】米国株投資実践日記の管理人エルです。

アラフィフのおじさんです。

今回kindleで再読した本で、個人的に今後の働き方において非常に良いヒントを得ました。私の様な中年や、これから私なんかの時代よりも益々厳しいビジネス人生が待ち受けているであろう若い人にとっても有益な本です。

副題は「人生は二回、生きられる」

簡単に感想を述べておきます。

この本はカリスマブロガーとして有名な「ちきりん」さんが数年前に新刊や文庫で出した本です。

私は2013年に読んで特に良かった本の中の一冊に選定。

2013年、217冊読んで良かった34冊の本
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この時も「非常に良い本だなぁ」という感触を得ていたのですが、少し歳をとったことや私の職場における立ち位置の変化などから「感じ方」も変化したものです。

国の財政事情の悪化や高齢化の進展等により、既に国の年金は65歳からの支給になっています。これに合わせて、企業の雇用義務も65歳まで引き上げられましたが、今後年金支給時期・定年の時期ともより遅くなっていくことは、ほぼ間違いありません。

つまり、将来「70歳まで働く」ということが当たり前になる世の中が迫ってきているということです。

日本人の平均寿命(2014年)は男性80.50歳、女性86.83歳ですから、60歳引退なら、大卒の場合、働く期間=37年に対して、引退後の人生は20年もありました。

しかし、70歳がその区切りになれば、引退後の人生は男性ではなんと10年ほどになり、定年前後の人生の長さのバランスが従来に比べ大きく崩れることになります。

想像できますか?この現実

著者は厚生労働省の資料等から判断して、現在20代以下の方にとって、「70年定年」の世界は「ほぼ確定した未来」であると明言しています。

翻って、アラフィフの私について。

私の職場における現状から判断して私には大体以下の選択肢があります。

  1. 今の職場に60歳もしくは65歳まで居座る
  2. 50代前半でグループ会社(周辺会社)に転籍
  3. 同上の時期に取引先に転籍
  4. 転職先を自己開拓
  5. 起業(可能性は低いですが)

このうち、1は一番可能性が低く、最も想定されるのは2のグループ会社や取引先に転籍するというものです。

2だと、現在の職場のヒエラルキーがそのまま持ち込まれます。現在、職位の高い人はグループ会社でも偉く、そうでない人はそれなりの扱いになります。

3は上場・非上場企業両方ありますが、業種も役割も様々。はっきり言って、その時(「どこそこの会社に行ってくれ」)にならないと、何の仕事をするか全く分かりません。言わば、受け身の第二の人生というわけです。

これまでは、「こういうもの」「これが当たり前」と漠然と考えていました。

しかし、本書を読んで、少し違う方向性もあると感じました。

それは「学びを貢献に変える後半人生」というものです。

本書では、40代半ば以降に働き方をリセットすることを推奨しているのですが、いくつかあるパターンの一例で鎌倉投信の鎌田恭幸社長の話が出てきました。

本ブログの読者であればご存知の方も多いと思いますが、鎌田社長は起業の経緯について、「前の会社を辞めた時、国際貢献のNPOを立ち上げることを考えました。でも、金融をずっとやってきたんだから、やっぱり金融で世の中を変えたいと思ったのです」と語っています。(同様な文脈でライフネット生命の出口治明会長も登場)

彼らの共通点は、自分が長く働いた業界で(=自分を育ててくれた業界で)、自ら考える「あるべき姿」を実現するために、起業しているということです。

これを読んで、膝を打ちました。よし、これだと。

私の場合は、何も今すぐ起業をしようとは思いませんが、私も確かに新卒以来ひとつの業界で真面目に仕事に取り組んできました。

特別、優れたことは私は何も持っていませんが、私が当たり前だと思っていることで「お役に立てる領域」があるのではないか。そう閃いたのです。具体的なイメージを伴って。

本書には、その他にも産業革命に匹敵する社会の変化(IT革命、グローバリゼーション、人生の長期化)に関する説明や、新しい働き方を模索する若者の姿、こうした時代に「求められる発想の転換」等、非常に示唆の得られる内容となっています。

おじん・おばん、若い君・貴女にも、必ずや参考になること請け合いの好著です。

I hope you like it.

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この記事を書いた人
エル

50代、4人家族。1991年株式投資を開始。リーマンショックの影響により過去最高の含み損を抱えるも、2009年末に復元。2011年レバレッジ投資(両建て投資)終了。2019年セミリタイア。現在は米国株を中心に運用中。趣味は読書で「積ん読」は数百冊を誇る。音楽や映画鑑賞も好きです。

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